演劇「再会・1998年の矢沢宰」
と き 1998.9.15(祝日) 午後1時30分開場 午後2時開演
ところ 見附市文化ホールアルカディア
主催 みつけ演劇セミナー「再会・1998年の矢沢宰」を上演する会
作 若林 一郎 |
演出 若林 一郎 |
音楽 岡田 京子 |
装置 富川 一栄 |
照明 沖野 紀子 |
効果 大滝 均 |
衣装 小林由紀子 |
演奏 岩井 直行 |
舞台監督 三沢 信幸 |
制作 八木 清宣 |
【 配 役 】 ( 登 場 順 )
少女A(高校生) 河田 海帆 |
少女B(高校生) 小坂井里美 |
少女C(高校生) 武士俣かすみ |
少女D(高校生) 斉藤 梓 |
田倉 豊(照明係) 田崎 豊 |
村川 次郎(証券会社の支店長) 村上 正一 |
布施由美子(主婦・劇中劇で宰の母) 田伏 優賀子 |
村川 トヨ(村川次郎の母) 坂爪 初枝 |
五木 しおり(劇中劇で水谷静子) 八木 しのぶ |
細井 かおる(看護婦) 細野 みのり |
高瀬 実(台本作者兼舞台監督) 大滝 均 |
渡辺 銀蔵(演出家・劇中劇で病院の医師) 渡辺 金一 |
加藤 優(高校生・劇中劇で村川次郎) 須藤 悠 |
五十嵐 嘉一 五十嵐 佐一 |
小林 道雄(高校生・劇中劇で矢沢宰) 山本 陽 |
林 君子(劇中劇でからすの幻影) 小林 由紀子 |
高橋 時枝(アナウンス係) 高橋 久美子 |
片桐 深雪(細井かおるの同僚) 小林 由紀子 |
長谷川 美代子(効果係) 長谷川 綾子 |
【梗概】少女たちの歌う矢沢宰の詩のコーラス(左をクリックするとコーラスが聞けます/サウンドレコーダー)で幕は開く。見附市にアマチュアの劇団が結成されて、この「ふるさとの詩人」を劇化上演しようと、いま稽古の最中なのだ。
そこへまぎれこんできて、出演者のひとりと間違えられる中年の男がいる。彼の名は村川次郎。見附の生まれで、たまたま故郷に帰ってきて、新しいホールをのぞきにきたのだ。劇の出演者のひとり、高橋由美子は、彼が高校時代、矢沢宰の同級生だったと知って、出演者たちを呼びに行く。
そこへ次郎を追って、彼の母がやってくる。次郎は何か問題を抱えて故郷に相談にきているようだ。
出演者たちに囲まれた次郎に声をかけたりは、小学校時代の仲間の佐伯東介だ。東介はこの町で織機の修理屋を営んでいるのだが、この芝居の出演者のひとりとなっている。東介の口から、次郎が倒産した証券会社の支店長だったことがわかる。
出演者たちにせがまれて、次郎は芝居の一部を見ることになる。
昭和30年代の栃尾高校に矢沢宰は進学している。
あのころは、みんな貧しかった。矢沢の同級生達も、高校を卒業すれば、東京へ就職にいくのが当たり前だった。そんな同級生に囲まれて、宰は病気の恐怖にさいなまれながら、詩作を続けていた。
そんな芝居の一部をみているうちに、若かったころの自分とめぐり合ったような気がして、次郎は興奮をおさえられなくなる。そして、この芝居のために資金集めをしようと申し出る。
数か月後。芝居は初日を迎えようとしている。出演者たちは芝居に参加するために、それぞれがさまざまな問題を抱えている。
特にプロデューサーの東介の苦労はひと通りではなく、次郎が集めた資金を持ってくるのをまちかねている。ところが、次郎の母がやってきて、東京の次郎の妻から電話がかかってきたことを告げる。
次郎に警察からの呼び出しがあったというのだ。どうやらなにか面倒な事件に巻き込まれているようだ。
一同が善後策の相談に去った後、そっと次郎がやってくる。その前に立ったのは少年の日のままの矢沢宰だった。彼は果たして劇中の人物なのか、それとも……
見附演劇セミナーに始まった「再会−1998年の矢沢宰」を上演する会の初演は、2幕1時間45分後に、盛大なカーテンコールを残して幕を下ろした。
「少年の心」を取り戻した出演者たちは、次回はどんな姿を見せてくれるのでしょうか…