第5回矢沢宰賞

お日さまの一日
        佐藤 夏希
ぼくが東からのぼると
世界中の人々の一日がはじまる

ぼくのキゲンがいいときは
一日中
空や鳥たちと歌を歌う

キゲンの悪いときは
雲に
バトンタッチしちゃうんだ

おこっているときは
人間を
ふきとばすつもりで風をふく

かなしいときは
雲の上で
みんなにかくれて泣いてるんだ

そんなことを考えているうちに
今日もまた一日がおわろうとしている

さあ
そろそろ帰らなきゃ
みんなバイバイ
また明日