山行記録

【平成11年9月29日/蔵王連峰 中丸山から熊野岳】

(中丸山1562m、熊野岳1840m)



[前中丸山の紅葉 H11.9.29撮影]


【山行の概要】

休市日を利用していつものコースに行く。
昨日の山形新聞に蔵王山の紅葉の記事が出ていた。母からも、紅葉の様子を知りたいということで、今回の山行は蔵王の「紅葉の具合」を見ることが一つの目的となった。
中丸山山頂付近で、やっと黄色く色づいた葉を見ることが出来た。また、熊野岳の標高1700m付近からは黄色に加えて、赤い紅葉が見られるようになった。熊野岳より地蔵岳を望むとそちらのほうがいろんな色に色づいていた。
前回の山行で日の短さを感じたので、今回はいつもより自宅の出発時間を1時間遅らせての山行にした。水曜日とあって静かな山行であった。 

【山行メンバー】 単独

【山行メモ】

[1999.9.29]
○5:30 自宅出発  ○5:55 坊平スキー場到着  ○6:16 仙人橋

 1時間の時間差は大きい。自宅を出るときにはすでに空が明るくなっていた。TooCottonの駐車場に着いたときも、前回のような心細さを感じなかった。携帯用のラジオを購入したので、ダイヤルをYBCに合わせて歩き始める。ラジオからはいつも聞いている「生島ヒロシのおはよう一直線」が流れている。
 ペア1の終点から登山道に入る。仙人橋まで下り、10日ぶりの山歩きとなるが体の重さが気になる。山行の間があいてしまうと体が訛ってしまうのだろう。「ビスターリ、ビスターリ。」と思いながらゆっくりと高度を稼ぐ。


[中丸山コース登山口看板]


[仙人橋]

○6:32 滝見場通過  ○6:43 いろは坂通過  ○7:04中丸山山頂

 滝見場からは「ツバメ滝」をしっかりと見ることが出来る。天気予報どおりに快晴である。気温もそう低くなく半そでのTシャツにベストで十分である。高気圧に被われていること、そして気温が高くないことと、まったく歩きやすい天候である。いつもより出発の時間が遅いためか、登山道脇の草も朝露に濡れていなく、地下足袋を濡らすことがなかった。中丸山に着くころには体も軽く感じてきて、ますます軽快な歩きとなる。木道が現れる辺りから黄色く色づいた木が目立つようになったので、カメラ(ニコンF3)を出し数枚撮影をする。中丸山山頂から鞍部にかけても、木々の色づきが多くなったいた。


[いろは坂看板]

○7:20 ケルン通過  ○7:29 箱庭通過  ○7:38 ワシ岩見通過

 中丸山の鞍部の木道脇には、たくさんのリンドウが咲いていたがそろそろ終わりのようである。紫の花が茶色に枯れていた。周りには、花らしい花はないようである。紅葉の楽しみが過ぎれば、もうすぐここも冬になるのである。山の季節の移り変わりは、早いものである。
 とど松の樹林帯の登りもまったく軽快である。ケルンに詰まれている石が少なくなっているようだ。先週末の台風18号のためだろうか? 登山道には登山靴の跡が残っていた。これは、日曜日に登山に来た人のもだろう。このコースは、南蔵王などに比べて入山する人が少ないのでわりと静かな山行が出来る。
 ワシ岩見からは、迫力万点のワシ岩が望まれた。遠く、吾妻、飯豊、朝日、月山の展望に目をやるとそれぞれの峰の頭だけが霞の上に出ていた。わし岩見から蔵王沢源頭やワシ岩の眺めを写真に数枚納める。
 登山道が石畳に変わるとすぐに、標識があるが台風の風でいつもの場所から動いていた。標識を元に戻して先に進む。平日の今日である山頂には誰もいないだろう。


[ケルンから地蔵岳を望む]

○7:53〜8:30 熊野岳山頂

 静かな山頂であるが、今日は天候に恵まれ360度のパノラマが得られた。霞がかかっているようで鳥海山は見れなかったが、北蔵王から奥羽山脈の峰峰、月山、朝日、飯豊、吾妻、そして南蔵王とゆっくりと眺望を楽しむ。特に北蔵王と山形神室、舟形山など標高こそそれほど高くはないが起伏に富んだ峰が連なっており、今度はそちらにも行ってみようと思う。
 茂吉の歌碑の横で、紅茶とパンを食べる。刈田駐車場や蔵王温泉からゴンドラを利用すれば地蔵岳から楽に来る事の出来るこの熊野岳は、7月から8月にかけて晴れた休日には、あまりにも俗っぽく感じてしまうことがある。しかし今日のように静かな山頂は、いつも静かである中丸山コースとぴったり会っており、良い季節がきたなと思う。


[熊野岳神社]

○8:37 ワシ岩見通過
○8:49 箱庭通過
○8:55 ケルン通過
○9:04 中丸鞍部通過
○9:10 中丸山通過
○9:20 いろは坂通過
○9:25 滝見場通過
○9:34 仙人橋通過
○9:41 登山口到着

 いろは坂を過ぎた辺りから、気温が上がったようで汗が出始めた。仙人橋を過ぎ登山口まで登り返すと、背中は汗で濡れていた。お清水の森から流れる冷たい水で体の汗を拭き、さっぱりとして駐車場に向かう。駐車場には、他には誰も駐車していなかった。
 紅葉を目的にした観光であろうか、大型バスがエコーラインを行き来していた。
 まだ、紅葉にはちょっと早かったようだが、晴天の中久しぶりに静かな山行を味わえた。出だしこそ体の重みが気になる歩き出しであったが、乾燥した天候でもあったので快適な山行になった。


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