【山行メモ】
休日の今日、蔵王ラインから中丸山に登ってきました。
用具は、アルペン用スキーとブーツ。
登りは、アルペンブーツに途中からカンジキ装着で行きました。
登りに約4時間、降りは約1時間の行動でした。
天候は晴れ、
服装は、休憩時に雨合羽の上着を羽織っただけで、
行動中は、オーバーパンツも必要ないほど穏やかでした。
今回は、ブナ樹上の熊棚をいくつも見ることができました。
また、その幹には熊の爪あとが多数ついており、
熊が木登り名人であることがわかりました。
当初、ライザで行なわれるSBXの手伝いをする予定でいましたが、
前日に、確認をすると役員のメンバーには入っていないということで、
急遽、山行きの予定に変更しました。
また、数日前に野口ペンションのオーナーから
放牧場ツアーに行こうと誘われていましたが、
前日の急な変更で、野口さんの予定が立たず、
私一人での山行きとなりました。
6時起床。6時35分に家を出ます。
途中、コンビニで買い物をして
7時10頃に蔵王ラインの駐車スペースに到着しました。
身支度を整え7時30分に歩き始め。
蔵王鉱山神社に手を合わせ、
蔵王ラインを歩き鳥獣保護区の看板から入山する。
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駐車スペースのイベントパーク |
蔵王鉱山神社 |
蔵王ラインは部分凍結 |
看板から山に入る |
入山口の雪面には、5名ほどのスキーの跡がありました。
たぶん、19日の日曜日に熊野岳からツアーをしてきたものでしょう。
このスキー跡を利用すれば、ラッセルの苦労が少なくてすみそうである。
とりあえず、カンジキをつけずに坪足で進んでみます。
予想通りまったくぬかりません。
南側尾根の北面をトラバースして登ってゆきます。
820mの鞍部を8時に通過。頭上のピンクテープを確認して
続く油坂を登り、第1分岐を8時15分に通過します。
スキー跡は、この分岐を尾根道方向に伸びてゆくので
私も、尾根道を進みます。
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南側にある尾根の北面ををトラバースしてゆく |
820mコルでピンクテープを確認 |
油坂を過ぎてからの第一分岐は
尾根道をゆく。 |
まもなく休み処『松ノ木』の南側尾根を通過。
8時30分、尾根道の途中で一本付けます。
8時40分、尾根道(道跡)から分かれ尾根を登って行きます。(第2分岐)
道跡から離れると、雪質が軟らかくなりブーツがぬかるようになってきました。
8時50分、第3分岐では、道跡は尾根北面を大きく巻くようトラバースしてゆきます。
道跡から分かれて登っている尾根は、徐々に斜度が急になってゆきます。
9時00分、1060m付近でスキーブーツにカンジキを装着します。
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今日は荷を重くし過ぎた。 |
カンジキ装着 |
1060m付近 |
1070m付近まで登ってゆくと、尾根は斜度を緩め広くなってきます。
この地点で、以前取り付けたピンクテープを確認します。
尾根はその後も、徐々に広くなってゆき
植生はブナに変わり始めます。
このあたりでブナの樹上に『熊棚』をいくつか確認します。
近づいてみると、その幹には熊が攀じ登るときにつけた
多数の爪あとがありました。
熊は木登り名人です。
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1070m付近のピンクテープ |
ブナ樹上の熊棚 |
熊の爪あと |
朝方は高曇りだった上空も、青空が広がってきています。
9時35分、標高1200m付近まで登ってくると
仙人沢方向から、浅い沢が合流してきます。
9時45分〜10時00分、1210m付近で一本をつけます。
ここで、パトに無線呼び出しをしてみます。
コウジ君が出てくれました。ペア2下駅待機中との事。
その後、詰め所待機中の隊長に、携帯電話を入れ現在地を伝えます。
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1200m付近、進路右手から沢が合流 |
休憩地点から番城山を望む |
10時20分、標高1330m付近の切止めを通過。ブナの大木が現れます。
ここでも、進路右手(南側)から先ほどよりも大き目の沢が尾根に合流してきます。
進路左手(北側)の蔵王沢方向は、急な落ち込みとなっており、
キネズミ沢と呼ばれているところです。
キネズミ沢下方のブナ林には、デブリが確認される。
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1300m付近、進路右手から沢が合流 |
切止め付近のブナは太い |
キネズミ沢下方のデブリ |
10時35分、標高1400m付近を通過。
このあたりでも、ブナの樹上に熊棚を確認されました。
中には、根元から枝分かれしている樹上に
二つの熊棚があるブナの木もあり、まるで『熊棚マンション』といった感じです。
熊棚に近づいてみると、樹上でへし折った枝を
幹の間に組んで、その上に葉を積んでいるのがわかります。
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樹上に熊棚二つの『熊棚マンション』 |
熊棚に近づいてみる |
気温が上がってきたせいか、
雪質が先ほど以上に軟らかく重くなってきました。
カンジキを履いた足は、足首上までぬかり始め一歩一歩が辛くなってきました。
ブナ林にアオモリトドマツが混じり始めてきました。
隊長から、「現在地は?」の無線が入り、まもなくトドマツ帯であることを伝えます。
トドマツ帯に入ると、雪質はウインドクラストにかわりモナカ状態です。
樹高の低いトドマツや石楠花の上に浅く積もった雪面を踏むと
樹木の下の空洞に、足一本がすっぽりと埋まります。
快晴のもと振り返ると、県内の名山をすべて望むことができます。
輝く白銀の峰々が、登る私の背中を励ますかのように聳えています。
スキー場のパト詰め所から無線が入ってきました。
尾根の南側に進路を変えて行くと、私の姿が双眼鏡で確認できるということです。
あまり南側に寄ると雪庇が怖いので、ふたたび尾根北側に戻り樹氷の間を登って山頂を目指します。
樹氷は先日の高温と降雨でほとんどが崩れおちています。
11時25分、中丸山山頂到着。
Tomenの高度計を確認すると1660mと表示されていたので、1560mに修正します。
ドコモ携帯のアンテナは3本を表示。パト詰め所と無線交信も感度良好です。
下山予定時間を11時としていたので、写真を数枚撮った後にすぐ下山を開始します。
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樹氷の間を登る |
中丸山山頂から熊野岳 |
仙人沢(手前)と南蔵王方面 |
セルフタイマーで |
天候は、いまだ快晴。
行く手に下山ルートがはっきりと見えます。
快適な滑走を期待してきましたが、今日の雪質ではそうも行かないようです。
山頂からトドマツ帯にかけてはウインドクラスト。そしてブナ林帯から下部は重い湿雪。
やっとの思いでターンを刻んで滑り降りてゆきます。
ターンを刻むと言うよりは、ジグザグに降って行くという状態です。
坪足のほうが楽なのかなぁと、思ってしまうほどです。
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下山滑走ルート |
1300m付近の湿雪 |
11時53分、1200m付近(ドコモ携帯アンテナ3本)で一本を付けていると
上空を防災ヘリ『もがみ』が旋回してゆきます。
3月上旬に開催される県遭難救助訓練の下見でも来たのでしょうか?
12時03分、1070m付近(Tomenは990mを表示)のピンクテープ地点で
パト詰め所と無線交信。感度は良好です。
ドコモ携帯のアンテナマークも3本を表示しています。
12時12分、瓜肌カエデピンクテープを確認します。
ドコモアンテナマークは0本表示、圏外表示ではありません。
12時18分、休み処・松ノ木で一本とします。
足が結構疲れています。また、のども渇きました。水分補給をします。
パト詰め所と、無線交信をします。出力をHiに切り替えての交信です。感度はまずまずです。
ドコモアンテナマークは1〜2本表示で、隊長と通話することができました。
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休み処・松ノ木で一本 |
水分補給と無線交信 |
12時30分、820mコルを通過。(Tomen800m表示)
ドコモアンテナは圏外表示になりました。
12時38分、入山口の蔵王ラインに無事到着しました。
この地点で、パト詰め所を無線で呼び出しますが電波が届かないようでした。
また、ドコモアンテナマークも圏外表示です。
蔵王鉱山神社に手を合わせ、12時45分、SJ-30に到着しました。(Tomen680m表示)
その後、猿倉スキー場駐車場まで車で下るとやっとドコモが通話可能となりました。
パト隊長に連絡をし、帰路に着きました。
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入山地点に到着 |
蔵王ラインを下る。 |
蔵王鉱山神社 |
SJ-30のボンネットに置いてパチリ |
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