【刈田岳山頂にて】

山行記録 - 平倉山荘 -

2005年3月20日(Sun)

【蔵王連峰/刈田岳(ライザ〜刈田岳・山スキー案内】

【メンバー】 3名

【歩行距離】 約00km (カシミール3Dより)

【所要時間】 約3時間10分

【山】 刈田岳(1758m)

【地図:1/2.5万】 蔵王山

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【山行メモ】

さて、今日は、ライザTooCottonさんのお客様を、山スキーで刈田岳までご案内してきました。
お彼岸の中日の今日、山は高曇りではありましたが、山形県内の名だたる名山を一望できる天候に恵まれました。

また、LODSの仲間達は、ライザから熊野岳越えて蔵王温泉スキー場・黒姫ゲレンデまでのツアーに出掛けてゆきました。
今回は、山スキーデビューのYuRiさんも一緒です。楽しいツアーになるでしょう。
こちらの熊野岳越えツアーの様子は、ミラーマンさんのサイトをご覧ください。

さあ、私たち刈田岳組は、10時前にライザレストランで待ち合わせます。
リフト2本を乗り継いで、スキー場最上部、標高1450mまで上ります。
リフト沿いの樹氷は、残念ながらお終いのようです。
暖かい日があると、トドマツについた雪が、一気に落ちてしまいます。

【ライザペアUリフト 樹氷の雪が落ちています。】

山スキー初体験の坂STさんご夫妻は、以前は山岳会に入っていた経験もあり
山登りについては、ベテランです。ただ、そのころ経験しなかった山スキーの初体験の場を
ここ蔵王に選んで、わざわざ関東からいらしてくださいました。

ゲレンデを離れ、道標に沿ってツアーコースを登ってゆきます。
歩き始めて、すぐ、振り向くその向こうには
山形の名山、『吾妻連峰』 『飯豊連峰』 『朝日連峰』そして『月山』が
私たちを、見送ってくれています。

冬期閉鎖中のエコーライン、と言ってもまったくの雪の下となった観光道路を横切り『御田ノ神』に向かいます。
無線からは、LODSの熊野岳越え組から、御田ノ神を通過したとの声が入ってきます。

エコーラインの法面は斜度がきつくなるので、ジグザグに登って行きます。

御田ノ神まで登る来ると、今日の最高点『刈田岳』が目の前に現れます。
熊野岳からの稜線『馬の背』が行く手に横たわります。高曇りの空に、くっきりとした稜線を描いています。
伸びる道標に沿って、たくさんの登山者が先行しています。
冬の蔵王が、手に取るように望まれます。

【御田ノ神でハイ・ポーズ】 【馬の背を目指して】

北斗リフトの下駅を過ぎてまもなく、ご主人の金具が外れてしまいました。
セーフティーが働いたようです。はじめてみるタイプのビンディングなので
直し方にいまいち要領を得ません。レンチを使って先端部分を緩めて取り付けなおすとの事ですが
上手くゆかずに、てこずってしまいました。お借りしたTooCottonさんに携帯で連絡をとります。
指示を得ますが、それでも十分に直った感じがしません。
とりあえず、登りは何とか行けそうですので、その状態で『馬の背』を目指します。

相変わらず、北斗リフト中段からは背後からの北西風が強まります。
しかし、この天候のお陰で気分は快調です。
前後して、多くのパーティーがツアーを楽しんでいます。
足元は、『かんじき』 『スノーシュー』 『山スキー』 『テレマーク』そして『つぼ足』の人もいます。
山スキーとテレマークの登山者が意外に多いことに、気が付きます。
これもひとつのブームなのでしょうか。

さて、『馬の背』から進路を南に変え、刈田岳に進みます。もう目と鼻の先ですが
ここで、再度ご主人の金具が外れてしまいました。とりあえず、刈田レストランにみんなでスキー板をデポし
つぼ足で、刈田岳山頂を目指します。風は強く、フードを被ったりフェイスマスクをつけます。

刈田岳への登りにさし掛かると、左手から徐々に『お釜』の湖面が覗き込めるようになります。
いつもは、すぐそこにあるこの『お釜』が霧で見えないことがほとんどです。
今日は、その凍てつく表情を存分に見せつけています。

刈田岳山頂の神社には、澄川スキー場から圧雪車で上って来たスキーヤー達が休憩をしていました。
この周辺だけでも、10名以上の登山者で賑わっています。

【凍てつくお釜が見えてきます。】 【刈田神社に到着】 【お釜をバックに、思い出のショット】

LODS熊野岳越え組から、熊野岳非難小屋に到着の無線が入ります。
小屋はすでに登山者で満員で、しばらくしてから入れ替えで中に入ると言う状態との事です。

刈田岳山頂で、幾枚かの写真を撮ります。思い出に残るショットが撮れた事でしょう。
西の空から天候の変わる蔵王では、朝日連峰の雲の様子を注視しなければなりません。
まだ、その稜線は端麗なスカイラインを描いています。

刈田レストランに戻り、ご主人の金具を再調整してみます。
調整には2個のビスしかなく、その構造はいたってシンプルです。山道具の特徴です。
今度は、上手く行ったようです。セーフティー部がしっかりと板に固定されました。
これで、安心して滑走して行けます。

『馬の背』からは山交リフト南側の夏登山道を滑り降ります。
『アラ沢』と言われるこの小沢で、適当なターンを刻みながら滑走してゆきます。
エコーラインを横切る辺り(賽の河原)からは、斜度も緩やかになり、直滑降で進みます。
御田ノ神非難小屋までは、時間はかかりません。

【アラ沢にターン弧を刻みます。】 【御田ノ神まで降ってきました。】

『弁天平』に滑りこむと、蔵王連峰の稜線は見えなくなります。
十分にその景色を堪能し、ライザスキー場を目指して滑って行きます。
何度か雪と戯れた坂STさん達も、それもまた楽しい思い出です。

圧雪車で整備されたゲレンデは、さすがに滑りやすいです。
しかし、山のなかを滑るというその醍醐味は、ゲレンデスキーとは違う楽しみがあります。
凸凹の雪面は快適に滑る状況ではありません。
決して、軽快にスピーディーに滑るのが山スキーではないようです。
いかに、確実に安全に滑り降りて帰ってくるかが、山スキーのようです。

【坂STさんお疲れ様でした。TooCottonさん前で】

天候に恵まれた今日、坂STさんご夫妻と本当に楽しい一日を過ごさせていただきました。
また、どこかの山でご一緒できますことを楽しみにしております。

熊野岳越えをしたLODSの仲間達も、その後無事に黒姫ゲレンデに下り
ツアーを満喫し、ライザ・パト詰め所に帰ってきました。

【タイム・レコード】
ライザゲレンデ最上部10:15発〜刈田岳12:15着(休憩)刈田レストラン12:45発〜TooCotton13:15着



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