【奇峰・仙台神室岳】

山行記録 - 平倉山荘 -

2004年10月17日(日)

【蔵王連峰/北蔵王(笹谷峠〜仙台神室)】

【メンバー】 単独

【歩行距離】 約10km (カシミール3Dより)

【所要時間】 約4時間05分

【山】 ハマグリ山(1146.4m)・トンガリ山(1241m)・山形神室(1344.2m)・仙台神室(1356m)

【地図:1/2.5万】 笹谷峠・山寺

HOME / 2004記録 / What's New / 登山情報 /


【山行メモ】

蔵王連峰の連主「熊野岳」山頂から、北に連なる奥羽山脈の峰峰。
晴れた日には、幾重にも連なる山並みの風景が広がる。
その峰峰は、標高こそ高くはないが、魅力的な山容の山が多い。

北蔵王エリアでは、笹谷峠の南側に聳える「雁戸山」に登ったことはあるが、
その北側となると、標高の低さからか足を踏み入れたことがなかった。

この日、朝日連峰・大朝日岳への山行を計画していたが、
急遽、午後から予定が入ったので、昼前には家に戻ることにして、
この山域に出掛けることにした。

夜明け間近、辺りが明るくなる頃に自宅を出発。
笹谷峠までの車道は、つづら折の山道である。峠の駐車場には、まだ車が少ない。

予報では高気圧に覆われる予定であるが
峠周辺では山形県側から宮城県側に向かって強い風が吹いていた。
スパイク長靴を履き、雨具の上着そして軍手をつけて歩き出す。

ハマグリ山山頂の看板には、ハマグリの貝殻が2つ貼り付けられている。
一人の登山者が、先行している。

笹谷峠登山口 ハマグリ山への登り ハマグリ山の看板

時折、霧がかかり展望が得られない。
登山道はしっかりと整備されており、霧でぬれた笹の葉で、足元が濡れることはない。

徐々に霧が上がってきている。
トンガリ山の頂を過ぎると、雲の切れ間に特徴のある稜線が見える。
神室岳(仙台神室)と一目でわかる。まさしく、奇峰である。
見惚れてばかりは居れない。登山道東側が仙人沢に深く落ち込んでいる。注意!!

トンガリ山山頂 雲の切れ間に神室岳 山形神室岳山頂

途中、先行する男性登山者を追い抜き山形神室に向かう。
笹谷峠から山形神室までは、所要約1時間15分。

ハマグリ山・トンガリ山・山形神室とそれぞれの頂が等間隔に位置する。
頂への登りも大きな高度差はなく、登りと尾根歩きが均等に繰り返される。

清水峠への分岐 登山道がくっきり見える 仙台神室岳

清水峠と仙台神室の分岐にたどり着く。
今回、「峠」という言葉が何となく気になる。いつもは「頂」ばかりを目指して歩いているが、
気分的に余裕を持って歩いていると、「峠」を辿る山行も面白そうだ。
山の楽しみ方の奥深さに気づく。

山形神室から仙台神室までの間は、鞍部のダンゴ平に向かって大きく下り込む。
対峙する仙台神室の山肌を、登山道が真っ直ぐに登っている。
奇峰・仙台神室はその山容から大きく感じるが、登山道が直登していることを見ると
実際には、それほど大きくはないのだろう。

山頂直下の急斜面は、どれくらいの斜度があるのだろうか?
初めて訪れる山には、こういったワクワク感がある。

何度か手を使い、バランスをとりながら急斜面を登ってゆく。
とは言っても、攀じるといった感じではなく、あくまでも縦走路である。

仙台神室岳山頂 コーヒーブレーク 二口峠方面

目的地・仙台神室に到着。峠からの所要時間1時間50分。
青空の下の山頂であるが、風だけはまだ強い。
清水峠から二口峠へと延びる稜線に縦走路が見え隠れする。
あいにく、糸岳・大東岳・面白山の山々は厚い雲の中にあり、
楽しみとしていた眺望も、次回へのお預けのようだ。

久しぶりに、山でのコーヒーブレーク。
無線に電源を入れると、7J7ACT/7局Mr.サイモンさんがCQを出していた。
2回目のQSOをする。10000アワード目前との事で、カードを送る約束をする。

途中で追い抜いてきた、男性登山者が到着した。
白石市の方で、この辺りの山域にとても詳しい。
お薦めコースを教えてもらう。

1.仙人沢〜仙台神室
2.ブドウ沢〜八方平
3.白石スキー場〜水引入道山〜不忘山

ダンゴ平まで戻ると、そこには仙人沢へと下る登山道が道を分けていた。

ダンゴ平から仙人沢へ 山形神室への登り

ここまでは、数名の登山者とすれ違っただけで、静かな山歩きである。
山形神室に近づくにつれ、賑やかな話し声が聞えてきた。
10名ほどの登山者が、思い思いに山頂を楽しんでいた。

霧の中を歩いてきたこの尾根道も、帰りはすっきりと晴れ渡っている。
それにしても、すれ違うハイカーの数が多い。
そのたびに、「こんちわ」と挨拶を交わす。
「この山は、コンチワMt.だなぁー。」と一人つぶやきながら歩く。

山形神室を振り返る 仙台神室岳 トンガリ山と雁戸山

振り返ると、山形そして仙台の両神室が青空に浮かんでいる。
進む先には、トンガリ山の向こうに雁戸山が聳えている。

すれ違うハイカーは、笹谷峠まで続いていた。
このコースは、山形そして仙台のハイカー達の人気コースなのだ。

トンガリ山と山形神室 ハマグリ山山頂

 


Copyright(C)2004 Hayato Sato. All Rights Reserved.