山行記録

2004年4月14日(水)
【蔵王連峰/ライザ〜エコーライン〜大二階・小二階〜板小屋跡〜石切場〜ライザ】


小二階から南蔵王を望む

ルート図(クリックで拡大)

【メンバー】 4名(ライザ・アウトドアスクール メンバー)

【歩行距離】 約7km(カシミール3Dより)

【所要時間】 約5時間

【通過時間】

【ご覧下さい】
今回、一緒にツアーに行きましたアウトドアスクールの仲間「ミラーマンさん」のWebサイト『メットの中のひとりごと』に、今回の山行記録がUPされています。ご覧下さい。

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【山行メモ】

第2弾アウトドアスクール・スキー研修会という事で、『大二階・小二階スキーツアー』に行って来ました。『大二階・小二階』は一枚石沢と寒沢にはさまれた尾根で、約1kmくらいの距離ですが快適な滑走コースがとれる尾根です。

前回の研修会(3/28)の時、仕事のために参加できずに中丸山からのH野さんのメールで悔しい思いをしたミラーマンさん(Webサイト『メットの中のひとりごと』の管理人さん・山行記録がUPされています。)が、今回は参加してくれました。4名での楽しい研修会となりました。天気も、週間予報に反して、穏やかなツアー日和となりました。前回に引き続き、天気に恵まれた研修会となりました。

ミラーマンさんの夜勤明け参加を考慮して9時30分にTooCottonさんの駐車場に集合となりました。ライザスキー場は11日の日曜日で営業を終了しています。H野さんは、昨日、スクールのJ子先生と蔵王スキー場でスキーのトレーニングをしてきたとのことです。登山計画書は、ウッディ・ロッジに届けました。

9時50分、誰もいない静かなゲレンデを出発です。週末に行われたボーダークロスのコースがまだ残っています。いつもはリフトで登るゲレンデも、歩いて登ると気分的に疲れるものです。リフトのありがたさが身に染みます。

『大二階・小二階』の尾根へは、冷水山東側のエコーラインのカーブから入ってゆきます。今回はパノラマゲレンデの上まで登り、標高1400mラインのエコーラインに沿って、尾根の北側から入ることにしました。パノラマコースはゲレンデ南側のブナ林沿いを登ってゆきます。登りつめるとエコーラインに突き当たります。23日のエコーライン開通に向け、このあたりもすでに除雪が済んでいました。ここでシールを外します。KZMIさんがGPSのセットを済ませます。振り返ると蔵王山山頂は雲の中です。

パノラマゲレンデ脇のブナ林を登り シールを外す GPSをセットするKZMIさん

 

ルートを南に向けて滑ってゆきます。エコーラインを横切るために一度だけスキーを脱ぎます。除雪後の雪壁の高さは、高いところで2mくらいはあるようですが、ほとんどは1m以下といったところで道路に降りる箇所には困りません。樹氷の落ちたオオシラビソの樹林帯を進みます。このあたりのオオシラビソは、樹高も高くヨーロッパ的な雰囲気を感じます。難波道を横切るあたりのブナ林をミラーマンさんが、華麗に滑ってゆきます。
エコーラインに沿って南へ スキーを脱いで

 

ミラーマンさんの華麗な滑り

右手に『冷水山』のこんもりとした山頂が見えてきます。大二階・小二階尾根の西側にある寒沢は、扇状の大きな沢でその最上部が冷水山となります。沢の落ち込み付近まで進み、KZMIさんから地形の説明をしてもらいました。

地形の説明をするKZMIさん 冷水山から石切場への稜線

大二階は、広くなだらかな尾根で南に向かって延びています。地形図で尾根幅が狭くなるあたりから小二階に向かっては、快適な滑走バーンとなります。東側には、南蔵王連峰の峰が一望できます。前山と杉が峰の手前には、チョンコモリ山や立口岩(訛って「たずぐぢいわ」)、そしてその手前の尾根の南端には、『奥の平(おくのたいら)』と言う平坦地が見えます。

 

小二階を一滑りしたところで、昼食です。横川方面の眺めの良い場所を選びました。おのおのガスコンロを取り出し、ラーメンやおにぎりを頬張ります。そんな雰囲気を、今日参加できなかったEIZIさんにメールで送ります。「これから会議」とのメールが返ってきました。次回はぜひ参加してください。
横川方面を一望 楽しいランチ

ここから板小屋跡に向かいます。今回は、小二階の尾根を横川堰のある鞍部近くまで下っていますので、板小屋までは西に向かってほとんど水平にトラバースして行きます。地形図上の1191mの表記のある場所が『板小屋跡』です。以前、横川堰を作るときに作業小屋があった場所と思われます。昨年の同じ時期に来たときは、大二階・小二階の尾根を地形図の県境線を辿って滑ってきましたが、板小屋跡からそのルートを見上げると雪解けが早く笹薮が結構出ているようで、結果的には今回のルートの方が正解のようでした。

屏風岳をバックに 板小屋跡で

板小屋跡からは、石切場に向かった寒沢を横切る夏道を辿ります。板小屋跡の標高が1191mで石切場が1180mですから、ほぼ水平移動です。シールはつけずにスキーを履いて移動をします。なるべく高度を下げずに進みたいので、気分的に登りながらのトラバースとなります。山足である右足が特に疲れます。夏道は積雪のためにほとんど確認できません。岩や木の雰囲気から、おおよその夏道を辿ります。

 

『岩崩れ』の手前に出ました。思いのほか高度を上げて進んできたようで、崖の上に出ていました。この位置で、ルートを夏道に戻すように『岩崩れ』の下に向かって回り込みます。岩崩れは冷水山山頂の東側を源頭とし、地質の脆い沢が崩れている場所です。沢の中央には岩の突起物があります。この岩崩れの沢を横切ると、植生はカラ松林と変わります。地形図の夏道は、1200mピークの南側を巻くように描かれていますが、ピークの北側の鞍部にを進んだほうが楽なようです。昨年、一人で歩いたときも同じルートでした。
『岩崩れ』

トラバースの斜面も緩やかになります。このあたりで小休止をとります。ザックの重量を減らすため、飲み物(泡の出るもの)を減らします。カラ松に岳樺が混じるようになると、石切場はもうすぐです。石切場東側のピークが目の前に見えます。

コンクリートでできた人工物が右手に見えます。石切の作業に使用した索道用の建造物でしょう。石切場へは、はっきりとわかる夏道跡を進みます。14:25、石切場に到着です。今日滑り降りた尾根を真横から見ることができます。板小屋跡もほぼ水平方向に確認できます。

ここからは、エコーライン沿いに北に向かってTooCottonさんの駐車場に戻ります。途中から、スキーを外し、道路を歩きます。みんな満足そうな表情です。14:53、駐車場到着。ツアーの無事終了をウッディ・ロッジに伝え、それぞれ家路に着きました。夜勤明けで参加してくれたミラーマンさん、そしてこれから仙台まで帰るH野さん、そしてKZMIさん、皆さんのお疲れ様でした。次回は夏山1泊で研修会をやりましょう。

 

追伸

H野さんありがとうございました。娘は大喜びです。スキーシーズンが終わったばかりだというのに、来シーズンが待ちきれないのでしょう。こんな姿で遊んでいます。

 


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