山行記録

2003年09月03日(水)
【朝日連峰/古寺鉱泉〜ハナヌキ峰〜古寺山(往復)】


朝陽館【2003年9月3日撮影】

【メンバー】 単独

【歩行距離】 約km(カシミール3Dより)

【所要時間】 4時間5分

【通過時間】
自宅(3:34)(車)=林道終点(駐車場)(5:15−5:30)〜一服清水(6:33)〜ハナヌキ峰分岐(6:38)〜三沢清水(7:05−13)〜古寺山(7:35)〜三沢清水(7:10)〜ハナヌキ峰分岐(7:23−33)〜合体の木(9:07)〜駐車場(9:35)


【山行メモ】

『ガマ蛙と共に・・・』

最近、山の師匠宅では、『私×山=雨』の方程式が確立している様である。天候不順のこの夏、山行きの機会が増えれば、雨の日に当たる確率は高くなるのは当然と、自分なりに言い訳をしているものの、休日が一日ずれていれば快晴、という日もたしかにあった。一昨年前、初めて単独で行った朝日連峰は、この上ない快晴の日であった。“ビギナーズラック”という言葉もあるしなぁ。(^_^;

1週間前には、蔵王・中丸山に登ったので、今回は朝日連峰か飯豊にでもと思っていた。飯豊には、まだ単独で行った事がない。水曜日休日が続くこのあたりに、行っておくかと言う気持ちもあったが、週間天気予報を見ていると、当初、雲と太陽のマークがついていたこの日が、日にちが経つにつれて雨マークに変わっていくではないか。やはり、雨男????。そんなわけで、行き先を朝日連峰の古寺鉱泉へと決める。

予定では、大朝日岳往復もしくは小朝日岳から鳥原山を経て畑場峰から古寺鉱泉への周回のどちらかとし、小朝日岳での天気状況をみてコース選択をすることにした。自宅出発午前3時34分。

古寺鉱泉へは、初めてである。大朝日岳への日帰り山行としては良く利用される登山口のようだ。大規模林道から古寺鉱泉に向けて、古寺川沿いに林道を進む。舗装工事が進められていた。

林道の行き止まりが、駐車場になっている。駐車場到着、5時15分。平日のこんな天気の今日は、私のSJ30を含めて3台しか止まっていない。先着の方が一人で出発するところである。格好から釣氏のようである。身支度を整えていると、雨が落ちてきた。雨合羽を上だけ着用し、午前5時30分に歩き始める。


古寺川にかかる木の橋と朝陽館
 

古寺川にかかる木の橋を渡り、朝陽館に登山計画書を届ける。玄関先に大きなザックが一つ置いてあるが、宿泊客はその方のみのようであり、主人もまだ寝ているのか、中は静まり返っていた。計画書を玄関先に置いて、登山道を進む。

道はしっかりしていて、歩きやすい。また、斜度もさほど急ではないので、快適な登行を楽しめる。雨は降ったり止んだりであるが、樹林帯では気にならない。しかし、木々のざわめきから、上空の風はだいふ強いようだ。ヒメコマツからブナ林へと高度をあげてゆく。初めてのコースであるので、歩くペースを一定にし登ってゆく。

 

午前6時33分、一服清水に到着。地図では、まもなくハナヌキ峰との分岐である。天候は相変わらずであり、小朝日岳方面は厚い雲の中である。


一服清水

ハナヌキ峰の分岐点
 

ハナヌキ峰への分岐に6時38分到着。ここで一本つける。ここまで、雨は気になるほど降ってはいない。三沢清水を目指して先を急ぐ。

三沢清水が近づくにつれて、雨足が強くなってきた。この道は下りで幾度か利用した事があるが、いつも山行終盤に通過ため、距離が長く感じられる箇所である。今回登ってみると、三沢清水までは、意外に近い。

三沢清水到着、7時5分〜13分。ホースで引かれた水場は、水量が豊富である。いよいよ雲の中に突入のようである。雨合羽の下も着用する。三沢清水の道標には、「古寺山まで20分」の文字が書かれている。天気予報から昼近くの降雨を予想してきたのだが、この時点で雨と霧そして、風がかなり強くなっている。とりあえずは、古寺山を目指して進む。

 

古寺山の手前からは、樹高も低くなり、風と雨をまともに受けるようになる。古寺山到着、7時35分。

今後の天気の様子が気になる。ザックから無線を取り出し、蔵王・GZK局をコールする。即、コールバックが帰ってきた。

以前にも朝日連峰山行の際、無線でお世話になっているが、GZK局の対応の速さには、本当に感謝、感謝である。ネットから収集された情報をもとに、的確なアドバイスを頂戴する。また、今回のような悪天候時にいただく気象情報は、本当にありがたい。いつもお世話様である。m(_ _)m


古寺山山頂

最終的には私の判断となるが、この天候の中、登行意欲もなくなっているので、この地点から引き返す事に決める。小朝日岳は目の前であるが、雲の切れ間から見える山肌には、雨が横殴りに波打っている。

7時10分、三沢清水を通過。途中、小屋まで行くという単独の男性とすれ違う。このような日でも、登る人はいるんだなぁと感心する。

ハナヌキ峰分岐を、7時23分通過。あとは古寺鉱泉まで下るだけである。濡れた木の根は非常に滑る。転んでもいられないので、気を抜かぬように下る。今度は、二人の男性登山者が休憩をしていた。朝陽館の玄関先にあった大きな赤いザックの持ち主である。出来れば大朝日までとの事である。


『合体の木』
 

ヒメコマツとブナが寄り添った『合体の木』を、9時7分に通過。登るときは、下ばかり見て歩いていたせいか、この木の存在に気がつかなかった。

 

登山口の朝陽館に近づいたようである。煮炊きに竃を使っているのか、キナ臭い煙の香りが漂う。古寺川の木の橋を渡った所には、鳥原山からの登山道が合流していた。今回歩けなかった、この周回コースは、次回にお預けである。駐車場到着、9時35分。

今回の山行きでは、登山道を横切る『ガマ蛙』に幾度も出会った。そう言えば、山の師匠に「雨男だなぁ、蛙をいじめた事ないがぁ?」と言われたことを思い出す。これと言って思い当たる節もないのだが、次回の好天を願い、蛙に手を合わせる。

あっ!そう言えば蛙ではないが、濡れた雨合羽を、テルテル坊主のように、いつまでも干しっぱなしにしていたなぁ。今度から、乾いたらすぐに取りこもぉっと。


ガマ蛙

[2003山行記録]