山行記録

【2003年05月25日(日)/蔵王連峰 ライザ〜中丸山〜熊野岳〜馬の背〜ライザ】

カシミール3Dより


【メンバー】 単独

【歩行距離】 約9.5km(カシミール3Dより)

【所要時間】 約3時間55分

【通過時間】
自宅8:50(車)=ライザペアT上駅9:25〜滝見場9:51〜いろは坂看板10:05〜中丸山山頂10:30−10:35〜箱庭11:08〜ワシ岩見11:20〜熊野岳山頂11:35−12:00〜刈田リフト上駅12:25〜北斗リフト下駅12:35〜弁天平12:55〜お清水の森13:15〜ライザペアT上駅13:20


【山行メモ】

1ヶ月ぶりの山行きです。休日があっても、いろいろと用事が入って出掛けられなくていた。子供会の資源回収を早々に切り上げて、ライザに向け出発。天気予報は晴れ、降水確率20%。夏支度で行く今シーズン最初の山行きは、やはり「中丸山コース」であると決める。

 エコーラインを走り、ライザスキー場に到着、TooCottonさんの駐車場からゲレンデに入り、登山口まで車を進める。一昨年前、積雪のために崩落した仙人橋の改修工事が進められている。登山口には、発電機などの工事機材が置いてある。工事期間中(〜8/8)は仙人沢・熊野岳線の登山道は閉鎖となっている。今回は、登山道確認が目的の山行きである、日曜日で作業が休みとなっている間に現場を通過させていただく。

 仙人沢にはほとんど雪は残っていない。渡渉点の橋も問題なく通過できた。先月末に行われた行方不明者の捜索のときから、だいぶ残雪の量が減っている。不動滝までは進めないようなので、対岸の急な登山道を登り、滝を覗き込める位置から再度滝壷周辺の確認をする。異常は見当たらない。

ムラサキヤシオツツジやカメノキそしてタムシバの花が見頃である。滝見場を目指して登る。1ヶ月ぶりの山行きではあるが、慣れた登山道である、そんなにきつくは感じない。滝見場からは、ツバメ滝が見える。沢沿いに不明者の手掛かりがないか目を凝らしてみるが、異常はない。沢筋には多少の雪がまだ残っている。このあたりから、植生はぶな林へと変わってゆく。

登山道を進むと、まもなくぶなの木に古い看板が打つつけてある。「いろは坂」の文字がうっすらと確認できる。ぶな林の中で休憩をつけたい場所である。いろは坂の看板からひと登りすると、樹高はぐっと低くなり、まもなく尾根筋の登山道となる。登山道の下刈り作業がまだ行われていないため、笹が登山道に覆い被さっていて歩きにくい。まもなく、登山道は視界が開けて木道が現れる。目の前のピークが中丸山山頂かと間違えてしまいそうになるが、それは通称「前中丸」で本当の山頂はその奥手にある。木道の最初の部分が不安定になっている。雪で押されたのであろう、気を付けて通過したい。前方には馬の背から刈田岳、そして南蔵王への稜線が一望できる。仙人沢からここまでの樹林帯のきつい登りも、この景色で癒される。中丸山の山頂はもうすぐである。

山頂は、広くない。登山口からの所要時間は約1時間。いつものペースで登っては来たが、冬の間に怠けていたせいか足が疲れているようだ。気温も高く長靴を履いた足は蒸れてしまった。出発時間が遅かったため、朝露も気にならず地下足袋でも良かったようだ。腰をおろし麦茶でのどを潤す。空模様が高曇りになってきたようだ。熊野岳がかすんで見える。

山頂からは、一度鞍部に下る。鞍部からオオシラビソの樹林帯にはまだ残雪がある。登山道の残雪の上には、そんなに古くない登山者の足跡がある。尾根筋の登山道には残雪はない。仙人沢源頭の砂防ダム一帯が見下ろせる。不明者の手掛かりを遠目で捜索するが、これといった異常はない。この山のどこかにいるはずなのだが、なかなか発見に至らない。標高1600mあたりから風が出てきたためか、肌寒さを感じる。通称「箱庭」は、一面が雪で覆われている。所々に露出している登山道を辿り、「ワシ岩見」へ向かう。

ここから熊野岳山頂までは、瓦礫地帯となり初夏にはコマクサの群生地となる。石畳を登り詰めると、斎藤茂吉の歌碑が見えてくる。熊野岳山頂である。山頂には、数名の登山者が食事をしたり、写真撮影をしていた。蔵王山神社に手を合わせ、休憩をとる。お腹が空いたようだ。ジャムパンを頬張る。144MHZでCQを出し、二人の局長さんとQSOをする。ここまでの登山道は、工事による閉鎖と下刈り作業前のため、歩きにくい状態であった。当初は、同じ道を下る予定でいたが、このような状態なので、歩きやすい馬の背から夏リフトを経由して、ライザへ下る事にする。

馬の背からのお釜は大迫力の望めである。お釜西側の火口壁には、多くの残雪が残っており、一部には亀裂が入っている。ヘリによる火口付近の捜索も、何度か行われてはいるが、もう少し残雪が解けた後で、お釜周辺まで降りてゆき、再確認が必要だあろう。

北斗リフト沿いに登山道をくだる。刈田駐車場には観光のため多くの車が停まっている。エコーラインの脇を登山道は通るが、御田の神湿原付近では、これといった花はまだ咲いていない。阿部虎・クラーク遭難碑を過ぎ、安岡正篤碑まで来るとライザスキー場はすぐである。弁天平のパトロール小屋の入口が開きっぱなしであった。ノブの部分の修理が必要である。

ゲレンデをくだって行くと、山菜採りをする家族と出会う。ゲレンデにあるのは、イワダラくらいであろうか。コシアブラは、まだ小さいようだ。お清水の森に立ち寄り、湧水で喉を潤す。出発点の登山口まではすぐのところである。

帰り道、ウッディロッジに立ち寄り子供会の親子レクリエーションの打ち合わせをして岐路に着く。

 

【Photo】

     
登山口   登山道閉鎖の看板   仙人橋の工事現場   仙人沢の渡渉点
     
タムシバ   ムラサキヤシオツツジ   滝見場からのツバメ滝   いろは坂の看板
     
中丸山山頂   オオシラビソ帯の残雪   ミネザクラ   崩れかけたケルン
     
仙人沢源頭   ショウジョウバカマ   「箱庭」の残雪と熊野岳   ワシ岩見
     
熊野岳山頂への石畳   登山道閉鎖の看板(熊野岳)   熊野岳山頂   蔵王山神社
     
役の行者   お釜と残雪   北斗リフト   安部虎・クラーク碑
       
安岡正篤碑   弁天平のパト小屋   ライザスキー場   「お清水の森」の湧水

 

[2003山行記録]