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一人の警官が死んだ。事件を追う男が知った真実とは?

ナーク

監督/ジョー・カーナハン
キャスト
ニック・テリス/ジェイソン・パトリック ヘンリー・オーク/レイ・リオッタ

久々に観た警察モノとしては硬派な作品。麻薬の潜入捜査官テリスは潜入がばれ犯人を追跡中に誤って妊婦を撃ち死なせてしまう。18ヶ月後復職の条件として同じ潜入捜査官ガルベスが殺された事件を担当すること提示される。一度は警官の激務より家庭が崩壊しかかったテリスはそれを断るが殺人課の警部チーヴァースの説得と残されたガルベスの家族を自分の家族に重ね合わせ真相を探るため現場に戻ることに。ガルベスの上司で相棒だった激情家でやり手だが問題児の警部補オークと真相を追うことになったが、というのがあらすじだが冒頭から暗い画面作りで頑張っている。系統としては『フレンチ・コネクション』のフリードキンのようにドキュメントタッチな作りが垣間見える。テリスの心情を映すシーンが度々挿入され彼が過酷な捜査で神経をすり減らしているのがよく解るがすこしくどい。あとはお約束な筋が展開されるがそれぞれの登場人物がよく描けているので気にはならないと思う。があまりのトーンの暗さとなんとも切ないラストシーンに滅入る人には薦められないかも。リオッタはうまい人でこの一癖もあるオークをうまく演じている。ほんとにこういった癖のある役が多いがいい人したり悪い人をしたりするので先が読めない作品にはぴったりという感じだ。対するジェイソン・パトリックは『スピード2』のブロックの相手役だが今回は儲け役でくたびれきった捜査官役を好演している。全体の雰囲気と捜査のリアル差は評価できる。でもこの監督が『MI:3』ってのはどうなんだろう(苦笑)ちなみにそれに抜擢されたのはクルーズがこの映画を知ってプロデューサーを買って出たからだそうでホント好きだねートム君(笑)それとNARCというのは麻薬捜査官や密告者を指す隠語だそうです。

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