MOVIEtonbori堂

ある日、九州阿蘇で死んだはずの者がよみがえってきた
彼らは彼らを想い続けた人の前にそのままの姿で返ってきた
生きること、想うこと、愛することとは?

黄泉がえり
監督・塩田明彦 プロデューサー・平野 隆 原作・梶尾真治 音楽・千住 明
脚本・犬童一心/斉藤ひろし/塩田明彦

キャスト 草なぎ剛 竹内結子 ・ 石田ゆり子 哀川 翔 山本圭壱 東新良和
伊藤美咲 忍足亜希子  寺門ジモン 清水章吾  村井克行 井田國彦
伊勢谷友介 RUI 田辺誠一 高松英郎 加茂さくら  ・ 北林谷栄 田中邦衛

なんで私がこの映画を見たのかはひとえにSMAPの草なぎくんの出ているドラマなどをけっこう見ているだけの理由だった。たまたま時間が出来たのでなんか観ようかと思ったとき草なぎくんが出ている映画があったよなぁーと主題歌のリフが頭を巡った。それで観にいったんだけどもこの映画結論から言うと「良かったよ」(笑)。「RUIの唄う「月のしずく」が大ヒットでしかも発売から暫くしてオリコン1位にチャートイン。ということで公開当初約3週間のタイムリミットでロードショウされたこの作品、確かにSMAPの草なぎくんに若手で今注目度No1の竹内結子をキャスティングし脇もVシネマでおなじみ翔アニィでお馴染みの哀川翔、「北の国から」の田中邦衛、「大誘拐」の北林谷栄などなど。しかし冬休みには織田裕二のTRYがあり正直そんなに期待はされていなかったろうと考えられる。しかし口コミで噂が噂を呼びそれが気が付けばヒットしていたという典型的口コミヒット型。しかももう一人の旬なというにはもう若手トップの柴咲コウがカリスマ歌姫「RUI」として出演しクライマックスで3曲披露したが楽曲の良さも手伝いこれが口コミを拡げるもう一つの要因だったんだとはあちこちの雑誌に書かれているけれど、このお話は現代のファンタジーでありはやりの言葉で書くと「癒し」の恋愛ドラマなんである.。というかこの映画小品ですね。しっかり作られていたと思います。主演の草なぎくんも相手役の竹内結子ちゃんも過剰な演技じゃなく自然で良かったし脇もしっかりした人を使い浮つき感がない。ただ難を言うと(原作は群像劇だそうですが)他の人達の描写が登場人物の芸達者度をもってしても描ききれなかった。中心軸を平太、葵に持ってきたことにより物語のテーマがよく見えるようになっていたしあとRUIとその恋人で音楽プロデューサーSAKUの言葉の無い芝居でそこらへんはとりかえしていたけどせっかくの田中邦衛さんをつかっているんだからその脇を丹念に描く素振りだけってのがちょっと気になった(笑)でも大がかりじゃないけど映画だなって思わせてくれるいい作品ではありました。そりゃもっと人生とは?生とは?死とは?という事を重厚に荘厳に描ききった映画はあるでしょう。例えば「戦場のピアニスト」とかしかしこれは「ニューシネマパラダイス」のようにファンタジーなんです(ってほめすぎだな)。でもこの作品だって良い作品だからお客さんが見に行ったわけです。この私も。もしあなたが見ようかどうか迷っているなら見た方がいいでしょう。今出来ることなら今したほうがいい。それもこの映画での言いたかった事です。殺伐とした心に一抹の清涼感が起こった気がするそんな映画でしたね。
3/6鑑賞三番街シネマにて

Vol.2公開作品クローサーを観る