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大楽金剛不空真実三摩耶経 「あびらうんけん」 大楽金剛不空真実三摩耶経は大日経の中の般若波羅蜜多理趣品の部分にあたる。大日経というのは何を意味しているのかというと、「あびらうんけん」という六大智を現している。その六大智の中で一番大事な大日経の基本となっているのは「あ」である。世界というのは三世の世界、過去、現在、未来、そして此の世とあの世、これらを全て含めて一切といっている。 「」(梵字)とは一切の世界において始めも終わりもない、生成変化を繰り返している真実の活動の有様。生じたり滅したりすることも固定的な主体を持たない。 なぜならば、「あ」という世界的中心をなすものによって、び、ば、ら、うん、けん、という五大がついてくるということである。 簡単にいうと、固定的な実態を持たない一時的な現われにしかすぎないという仏教的な教えがある。その中の「あ」とは諸法本性というものに当てはまる。象徴というものに当たっていく。それはすなわち密教者の大日如来にあたるということである。浄教宗では黄光龍法身佛の「あ」に当たるということである。 また六大(浄教宗の教理は地水火風砂木動の七大)の地大に当たる。埋もれたものえお掘り起こしていくということである。しかし我々から見れば埋もれたものを掘り起こしていくことになるが、「あ」はもともと有るところから提供していくということになる。この「あびらうんけん」という真言を中心にして大楽金剛不空真実三摩耶経というものを頭の中にいれてもらうということである。 大楽金剛不空真実三摩耶経 大興善寺三蔵沙門大廣智不空奉詔訳とある。 これをひもといてみると、沙門というのは出家修行者という。三蔵とは教、律、論をいう。中国では通訳、解読という文学的才能のある僧の位のある偉大なる訳経僧に与えられた名称である。大廣智とは不空の官名をいう。不空はインド人で名をアモーガヴァジュラという。長安にあった大興善寺に住して訳経されたかということである。要するに、このお経はどこの土地でどの時代にどのような位を持っている人が解読されたかということが書かれている。大楽金剛不空真実三摩耶経というのは、般若波羅蜜多理趣品に当たる。お経は前(序文)、中(本文)、後(流通文)の三つに分けられる。序文は と書かれている。この中には理趣経によって我々は実践行をして心を磨いていこうとしていくその磨き方が書かれている。 「己證一切如来 一切智智 瑜伽自在」というあらゆる智慧の中の智慧、即ち佛智が瞑想によって相応することが思いのままなることを明らかに悟り、佛の全ての象徴、ムドラーによってあらゆる存在するもろもろが平等であることを悟る様々な働き、尽きることなく、あますことなく、全ての生きとし生きるものの世界において、全ての心に願うところの働きを皆完全に成就せしめ給うと大日如来が唱われているということである。 黄光龍説法 大楽金剛不空真実三摩耶経より▲先頭に戻る |
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