Coffee Break
                                                        
朝、ヤカンに汲んだ水を沸騰させ、じっくりカルキをとばしてから少しずつ少しずつ回しながら静かに注ぐ。
コーヒーの粉がふわーと泡立ちそれが沈んだ頃再びお湯を注ぐ。

何とも味わい深い香りが、鼻の内壁をくすぐりながら肺に達する。
お気に入りのカップに注いでゆっくり味わいながら・・・・

毎朝恒例の行事ながら、これが私にとって至福のひときである。
朝、昼、晩いつだってかまわない。 

「夜になったらコーヒーは飲まない、眠れないから!」とおっしゃる方も居られるけれど、私はそんな経験は無い。
一日5杯、いやインスタントも有るからもっと飲んでいかも・・・・・・
もちろんノーシュガー。

昔、喫茶店で珈琲を注文する。 いい音で好みの曲がなっていた。
 
訳もなくカップの中をスプーンが3回円を描く。  3口飲んでから再びスプーンの出番、今度は数回廻してカップの壁面から静かにミルクを注ぐ。  カップの中で白と琥珀色が微妙なコントラストの絵模様を描きながらのどの中に消えてゆく。

そのころになると、もうカップの中の模様も消え、只の乳褐色の冷えた液体。
最後はカップの底にわずかに残った液体に砂糖が加えられスプーンが激しく旋回する。
・・・・・・・・・これを一気に飲み干す。  一杯で3回味わう飲み方、なんて一人悦に入っていた。

道東のとある街に住んでいた頃、行きつけの喫茶店があった。珈琲卸店の経営だけにいつも コクのある濃いめのコーヒーが飲める店だったが、一日数杯のコーヒーは流石に胃にこたえた。

以来、今でも濃いめのモカ系がお気に入りである。

いつの頃からか「コーヒー・ブレーク」という言葉を使うようになった。
アマチュアー無線では会話中によく 「コーヒーブレーク」・・・ と云って、一時会話を中断する。

辞書を見たが「ブレーク」という言葉は見つからなかった。 
最近よく耳にする「○○がブレークした」と云うのとは少し意味が違うようだ。 むしろ「ブレーキ」のほうが近いかも知れない。
「ブレーキ」は回転を止める仕掛け、制動、  行き過ぎを押さえる等々・・・とある。

 ・・・・・・まー、これは似て非なるものと勝手に解釈し、気楽にコーヒーでも飲みながらHP「野の花を」からちょっとだけ脇道にそれてみたい気持ちがあってこのページを開設しました。

                                                                                                                ・・・・・亭主敬白・・
地下鉄のアナウンス 恥ずかしい話
地下鉄のアナウンス

地下鉄東西線、新札幌を発車して間もなく男性車掌さんの車内アナウンス
「次はー・・シばりが丘・・シばりが丘、降り口シだり側、シらくドアにご注意下さい・・」
ちょっと異質に感じながらもテンポの良さに聞き過ごしていた。
でもあれは「ひばりヶ丘・ひだり側・ひらくドア」ではなかったろうか。
こうゆうことは緊張するとよくあること、今云われている「乱れた日本語」ではない。 
乱れた日本語といえば、語尾上げ語尾下げには閉口する。発信元のヤングギャルの世界では
もう廃れているのに、大人はいまだに切り替えられずに居るようだ。
特に気になるには、野球解説のH氏。 日本ハム試合の中継を聴いているとこの語尾云々が
耳障りに出てくる。せっかくの楽しみがこれで阻害させられてしまう。
ついでだがもう一つ云わせてもらえば、日本人は言葉を短絡する天才ではないかと思う。
たとえば「ハリポタ」「冬ソナ「クロカン」・・等々。週刊誌、民放くらいなら未だ許せるが、
一流の新聞、果てはNHK迄が何とも思わず使って居ることに、私は疑問を感じざるを得ない。
言葉を短くしたとて、どれほどの経済効果、時間のロスが有るというのだろう。
昔、国会中継を見ていたとき、答弁する大臣が「・・・レイコツ2であります。」質問する
議員も、答える大臣、官僚もこの「コツ」が飛び交っていた。要するに0.2の事である。
国会の場でありながら何故正確な日本語で問い、答えないのだろうかと不思議に思ったことがある。
「テレビ」本来はテレビジョン。もうこれは日本語として捉えるしかない。テレビといっても
発祥の地、英語圏では通じないのだから。
外来語について云えば、本来向こうで発明され銘々されたものは、そのまま輸入された言葉で
受け入れて欲しいものだ。一つの例が「CPU」日本語では「中央演算処理装置」。
パソコン?失礼!パーソナルコンピュータのとりつきにくいことの一つに、言葉の意味が解らない。
と云う問題がある。どうせ解らないなら一層のこと、日本語に直して理解するのではなく、CPU
とはこんなものだと観念的に飲み込んでしまう方が手取り早いのではないだろうか。
理屈っぽい事を申し上げたが、振り返って見ると自分にだって・・・「HPの参考にしたいのですが
草花のヒリョウを下さい。」  「ヒリョウならホームセンターでお買いになって・・」「??
あのー、絵とか説明を書いたパンフレットを・・・」 「あー資料ですか・・」てなもんで・・・
私にも緊張のあまり見事な失態がありました。
恥ずかしい話
野幌森林公園も雪融けが進み、ようやく土の香りがする季節になった。
今日は久しぶりの太陽も顔を見せる春日和、昨年見つけた福寿草の住まいを訪れてみようと、
カメラ一式をザックに詰め車を走らせた。
車の中は暖房も必要がないほど温かく、道添えの白樺もすっかり芽をふくらませたように見える。
こんな日は心も身体もうきうき、福寿草は幾つ咲いているだろう、まだ雪は残って居るだろうか?
雪と花と一緒に撮れる数少ないチャンス・・・・。
車は森林公園の駐車場に着いた。はやる心を抑え、まずは身支度を・・・
防水の効いたズボン・OK、雪に負けない長靴・OK、手袋・OK,三脚OK、カメラザック?ない!
何処へ行った!、車中いくら捜しても・・ない!、心臓が早鐘を打つ!
昨夜から準備したあのカメラザックは何処へ・・・・諦めきれないが、カメラがなくてはどうにも
ならない。後ろ髪を引かれる思いで帰途についた。道添えの白樺が手を振っているように見える。
が、くそ食らえだ。俺は花粉症なんだ、お前なんかと付き合っていられるか。

自分に腹を立てながら家に帰りついた。玄関を開けると、有った・・カメラザックが・・
恨めしそうな顔?を私に向けて「どうして置いていったの?」と云わんばかりに鎮座していた。

春は益々暖かく、私は益々落ち込んでしまった。    
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