買い物自転車後輪のタイヤ交換 2006/7/17製作
< 下準備編 >
<参考にさせて頂いたページ>
シマノ バイシクルコンポーネンツ > カスタマーサポート > リペアパーツ・展開図 > NEXUS > SI-3S40K(pdf)※
・シマノ内装三段変速機用シフター取扱説明書 SL-3S90(レバー式)pdf / SL-3S40-J(グリップシフト式)pdf
※プリンタドライバの「ポスター印刷」機能を使うと、A4 2枚に大きく印刷できます。

自転車のトライ > 林としはるのメカニック講座 > 一般車の後輪の外し方編 / 一般車の後輪の固定編
自転車修理の専門店 パンクレスキュー > チェーンの張り調整の方法
自転車&バイクのプレステージ > 自転車のタイヤ交換(2008年11月10日)
中古自転車専門店 ちゃりんこはうす > 内装3段変速の調整
サイクルベースあさひ > メンテナンスマニュアル > 一般車の変速調整 / 一般車の後ろブレーキ調整
<<目次>>
【準備編】
タイヤ・チューブのサイズについて
使用工具
【分解編】
自転車をひっくり返す
後輪車軸付近の分解
変速ワイヤーの取り外し
車軸ナットの取り外し
ブレーキワイヤーの取り外し
左側車軸の部品組み付け順序
右側車軸の部品組み付け順序
チェーン引きの取り外し
タイヤの着脱とリムテープ装着
【組み立て編】
チェーン引きの取り付け
車軸まわりの仮組
チェーンの張り調整
ブレーキワイヤーの取り付け
変速機の調整
タイヤやチューブにはサイズがありますので、お間違えにならないよう、ご注意ください。買い物自転車の場合は、"24x1-3/8"、"26x1-3/8"、"27x1-3/8"の3種類が一般的です。

始めの2桁の数字はタイヤの直径をインチで表しています。続く"1-3/8"とは、タイヤの太さが1インチ+3/8インチ、つまり、2.54+0.95≒3.5cmを意味しています。
今回は米式バルブのチューブを使用しています。米式バルブは自動車やオートバイにも使用されています。

バルブの種類につきましては、当サイト内の「タイヤに空気を入れる 各種バルブと空気入れの使い方」をご覧ください。

なお、一般的な買い物自転車には「英式」バルブが用いられています。どちらをお使いになっても問題はありませんが、前輪と後輪でバルブが異なると不便ですので、お間違えにならぬようご注意ください。
また、リムフラップ(リムテープ)も事前に用意しておくと安心です。価格は200円前後です。

タイヤが丸坊主になるくらい消耗していると、リムテープが切れかかっている可能性も考えられます。タイヤ・チューブと一緒に用意しておけば、作業途中に再びホームセンターまで買出しに行く必要がなくなります。
今回使用する主な道具です。

ポイントとなるのは15mmのコンビ(コンビネーションレンチ・片目片口スパナ)です。15mmは一般にほとんど使われることのないサイズです。そのため、セット工具に含まれていることは珍しく、別途用意する必要があります。

工具につきましては、当サイト内の「自転車整備用工具」にてご紹介しています。
お菓子の空缶を使用すると、部品の紛失などのリスクを減らすことができます。
分解するときには必ず部品の順番や寸法などを記録しながら進めましょう。

特に、調整が必要な場所は分解前には何処の位置にあったのかを記録しておきます。そうすれば、万が一訳が分からなくなってしまったとしてもスタート位置に戻ることができます。
< 分解編 >
それでは分解していきましょう。自転車の整備スタンドがあれば、後輪を持ち上げたままの状態を安定して保つことができますので、作業効率がずいぶんと違います。

しかし、このようなスタンドをお持ちになっている方は少数派だと思いますので、今回は手軽で道具の要らない「ひっくり返し法」で行います。
自転車をひっくり返します。このとき、シートやハンドルに傷が入らないように、布やダンボールなどで保護しておきましょう。
ポイントは4箇所あります。【車軸付近の部品の組み方】、【ブレーキワイヤの固定】、【ブレーキワイヤーの調整】、【ブレーキユニットの固定】です。
まず始めに【車軸付近の組み方】から扱っていきます。車軸には変速機が組み込まれており、変速機から変速ワイヤーを外す必要があります。
変速機を「速」にします。この状態はワイヤーが引っ張られていない状態です。逆にいうと、ワイヤーが最も戻っている状態です。

2008/4/4補足
この軽快車はワイヤーを引っ張っていない状態で【速】になります。これは旧型の内装3段変速機に採用されている「トップノーマル」という形式です。

しかし、現行の内装3段変速機は、ワイヤーを引っ張っていない状態で【軽】になります。これは「ローノーマル」と呼ばれています。

旧型「トップノーマル」、現行「ローノーマル」とありますが、いずれも分解するときはワイヤーを引っ張っていない状態にするという点は共通です。
「速」の状態で変速シャフトを押し込むと、変速ユニットからワイヤーの頭が飛び出します。
変速ユニットにはワイヤーを着脱するためのスリット(切り欠き)がありますので、ワイヤーの頭をその切り欠きに通します。するとワイヤーが変速機から外れます。
ナットは2面幅15mmのものなので、15mmのコンビネーションレンチなどで緩めます。

15mmというサイズは自動車・オートバイ整備ではほとんど使用しないサイズですので、ある程度工具の揃っている方でも事前に確認・準備をしておきましょう。
込み入った場所にあるので、モンキーレンチではちょっと厳しいかなというところです。
ブレーキユニットの固定ボルトと、ワイヤーの固定ボルトを外します。
ブレーキユニットを固定する順番は組み立て時に混乱しがちなので、しっかり記録しておきましょう。
ワイヤーのロックされる仕組みです。ナットを締めていくとシャフトが引き込まれていき、ワイヤーがロックされます。

ワイヤーの通し方、部品の順番など、大事な部分だけに慎重に作業を行っていください。
車軸の左側です。車体をひっくり返しているので、左右が反転していることにご注意ください。

中心部から見ていきましょう。私の自転車ではこのような順番になっています。

【チェーン引き】
【フレーム(エンド)】
【スタンド】
【変速機】
【泥除けステー】
【ワッシャ】
【ナット】
車体の右側です。車体をひっくり返している左右が反転している点にご注意ください。こちらは比較的シンプルです。

【フレーム(エンド)】
【スタンド(両脚型のみ)】
【泥除けステー】
【ワッシャ】
【ナット】
泥除けステー、変速機、スタンドなどを外します。

チェーン引きのネジの飛び出し量を記録しておくと、後に組み立てるときに楽になります。

記録し終わったらチェーン引きのナットをボルトの後端まで緩めます。
チェーン引きを緩めたのち、後輪全体を前に押し出します。すると、チェーンが弛(たる)みます。
前の歯車(スプロケット)からチェーンを脱線させると、後輪を外しやすくなります。
後輪が外れました。
タイヤレバーは何でも結構ですが、百円ショップで販売されているものが入手し易いでしょう。ごく普通に使いやすい印象です。
タイヤやチューブの着脱方法につきましては、当サイト内の買い物自転車後輪のパンク修理をご覧ください。
タイヤを外した際には、リムバンド(リムフラップ)の状態をご確認ください。これはスポークの出っ張り凸からチューブを保護するものです。

ゴム製の輪っかもあれば、左の画像のような厚手の粘着テープ状のものもあります。

最近はホームセンターの自転車用品売場に置いてあるのはリムテープのみというお店が多いようです。リムバンドは24インチ用、26インチ用、27インチ用と各サイズを用意しなければなりませんが、テープならば指定サイズはありません。

また、テープの方がパンク修理の際にもズレにくく、やり易いようです。
新品のチューブはぺちゃんこな状態になっています。これではホイールに装着しにくいので、ごく僅か空気を入れてあげるとタイヤに入れやすくなります。
< 組立・調整編 >
それでは組立に入りましょう。

チェーン引きの向きに注意しましょう。また、シャフトの2面が平行にカットされており、チェーン引きの位置は決まっています。
前述したように、チェーン引きのナットを分解前の位置へ戻します。

基本的には両方とも同じ量のネジが飛び出るようにします。
スタンドを取り付けます。
変速機を取り付けます。変速ユニットの裏には爪が飛び出ており、スタンド側の長穴で位置決めされるようになっています。
そのあとに泥除けのステーを装着します。
なお、このとき車軸やブレーキ周りのネジやナットは仮締め状態にしておきます。

特に、画像右のブレーキユニット固定ボルトを締めてしまうと車軸の位置が固定されてしまい、チェーン引きでチェーンの張りを調整できません。
ここまできましたら、ひっくり返し状態から元の状態へ戻します。
多くの方が苦戦しがちなのは、【チェーンの張り具合】と【車輪のセンター出し】ではないでしょうか。

チェーンをちょうど良い具合に張ったら車輪が傾いてしまう、もしくは、車輪を真っ直ぐにしたらチェーンが張り過ぎでパツンパツンか緩過ぎでダルダルになってしまうという具合です。

コツはチェーン引きのナットの位置を左右揃えておくことです。事前に位置を記録してあれば、その位置へ調整しておきます。そうすれば訳が分からなくなるという状態だけは避けられそうです。

なお、この調整は車軸のナットを緩(ゆる)めた状態で行います。うっかりすると車軸のナットを締めたままやりかねません。かといってグラグラでも位置が決まらないので、指で締められる限界くらいがちょうど良さそうです。
チェーンの張り具合は1cm〜2cm弛む程度ではないでしょうか。

なお、チェーンが摩耗してくると微妙に伸びてきます。しかも、伸び方は均一では無く、ある程度偏(かたよ)って部分的に生じるようです。

このように摩耗が進んだチェーンの場合、ある一点では適正な張り具合になるものの、ペダルを回していくとパツンパツンに張ってしまう、またはダルダルに緩んでしまうというような症状も出たりします。

ですので、張り具合を一点だけで確認するのではなく、ペダルを回して複数箇所で確認し、どの位置でもペダルに抵抗が生じるほどパツンパツンにならないように調整します。もっとも、これほど偏摩耗したチェーンは交換対象でもあります。
フレームとホイール(リム)の隙間が左右均等になることを大まかな目安にしています。隙間に指を入れ、指が動く幅を左右均等にするような方法です。

私の場合は以下のようしています。
◆チェーン引きを左右均等の位置にしておく
(できれば事前に記録した位置へ)

◆車軸のナットを指で締める程度にしておく
(工具で締めてはいないが、グラグラでもない状態)

◆後輪を後から手の平でドンドンと叩いてチェーン引きの遊びが無くなるように前へ押し出す
◆ホイール(リム)とフレームの隙間を確認し、車輪がセンターに来ているかをチェックする
◆同時に、チェーンの張り具合が適正になりそうかどうかチェックする
◆どう考えても張り過ぎ、緩過ぎになると判断した場合は、両側のチェーン引きを同じ量を緩める、もしくは締め、再び手のひらでドンドンと前に押し出し、チェーン引きの遊びを無くす。

◆左手でタイヤをセンター位置へ動かし、車軸ナットを動かない程度に締めてしまう。その状態でチェーンが適正な張り具合になっていれば、そのまま本締めして終了です。

傾向としては、後輪が左へ傾きがちになるようです。右側にはチェーンがあり、微妙に引っ張られた状態になっています。しかし、左側には何もありません。すると、自然と車軸は左に傾いた状態となるからです。
必要ならば、10mmのボックスドライバでチェーン引きを調整します。

ここでポイントがあります。それはチェーン引きで「引く」ときはネジの力で強制的に引っ張られます。しかし、戻そうしてナットを緩めても、強制的に押し出してはくれないという点です。

車軸を押し出すときは、チェーン引きを緩め、車輪をグッと前に押し付けてあげるという2段階になります。
10mmボックスドライバがあると便利なのですが、選ぶ際にポイントがあります。それは「穴の深さが十分確保されているかどうか」です。

チェーン引きのナットを回すとネジが飛び出してきます。穴が浅いタイプのボックスドライバの場合、ネジが穴の底に接触してしまい、ナットを回せなくなることがあります。

ベツセル(株式会社ベツセル)やアネックス(株式会社兼古製作所)の製品ならばこの点を考慮されていますが、格安品の中には対応していないものもありますのでご注意ください。
ブレーキワイヤー周りの組みつけです。

初めて分解なさる場合は、ワイヤーの余分に飛び出ている長さを計測しておくと、組みつけをスムーズに進められるのではと思います。

ワイヤー固定位置を分解前と同一にすれば、アジャスターで「握りしろ」を調整せずに済むからです。

なお、スプリングを入れ忘れやすいのでご注意ください。
アジャスターは「調整ボルト」と「ロックナット」から構成されています。調整するときはロックナットを緩め、調整ボルトを回します。調整が終わったらロックナットを締めて固定します。

調整ボルトを緩めていくと、ワイヤーが引っ張られます。逆に、調整ボルトを締めていくと、ワイヤーが戻っていきます。

その原理は「(インナー)ワイヤー」と「アウターワイヤー(筒)」の関係にあります。インナーワイヤーの長さは一定です。しかし、調整ネジを回してアウターワイヤーの長さが増せば、インナーワイヤーの飛び出し量は減ることになります。こうしてブレーキの初期位置を調整できることになります。
変速機の調整方法につきましては、中古自転車専門店ちゃりんこはうす内装3段変速の調整を参考にさせて頂きました。

マウンテンバイクのように6〜8枚の歯車(スプロケット)が円錐状に束ねられて、チェーンがその上を移動して変速するものは「外装式」と呼ばれます。

反対に、買い物自転車のように歯車(スプロケット)が1枚のみでありながら、本体内部の歯車(ギア)によって変速するものを「内装式」と呼びます。

内装式変速機は車軸から飛び出しているシャフト(プッシュロッド)の押し具合で変速しています。内部の構造に関しては、当サイト内の買い物自転車のリアハブOH 分解編をご覧ください。

左の画像の矢印の部分には、基準線が刻まれています。変速機を2段(平)にし、【シャフトの基準線】と【車軸ボルトの頭】を一致させた位置が適正なのだそうです。
調整はアジャスターを回して行います。アジャスターを締めこむとワイヤーは緩みます。

反対に、アジャスターを緩めるとワイヤーは引かれます。
空気を入れて完了です。

今回の作業で一般的な英式バルブから、自動車やオートバイに使用される米式バルブに変更したので、エアゲージで空気圧を計測しながら調整できるようになりました。
初めての挑戦の場合は苦戦してしまうかもしれません。しかし、使用する工具もそれほど多くなく、ひとつひとつの作業を確実に押さえれば必ずしも不可能な作業ではないでしょう。

今回題材にした自転車は1988年式なので、内装3段変速機は旧型になります。つまり、乗車した状態で左足側に装着されています。

しかし、新型の内装3段変速機は乗車時の右足側に装着されます。このように、現行機種とは多少の違いがありますので、分解前には必ず部品の装着状態の記録をお願いします。
<参考にさせて頂いたページ>
シマノ バイシクルコンポーネンツ > カスタマーサポート > リペアパーツ・展開図 > NEXUS > SI-3S40K(pdf)※
・シマノ内装三段変速機用シフター取扱説明書 SL-3S90(レバー式)pdf / SL-3S40-J(グリップシフト式)pdf
※プリンタドライバの「ポスター印刷」機能を使うと、A4 2枚に大きく印刷できます。

自転車のトライ > 林としはるのメカニック講座 > 一般車の後輪の外し方編 / 一般車の後輪の固定編
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<Takaよろず研究所内の関連リンク>
買い物自転車のリアハブOH分解編
買い物自転車のリアハブOH 組立編
■空気入れ関連
タイヤに空気を入れる 手動空気入れ編 
タイヤに空気を入れる〜エアコンプレッサ編
■パンク修理
買い物自転車のパンク修理 実践編
買い物自転車後輪のパンク修理
自転車用新型バルブ  

Takaよろず研究所
http://www.geocities.jp/taka_laboratory/
2006/7/17製作 2008/4/4修正 2010/3/9修正
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