買い物自転車のリアハブOH 分解編  2005/4/24製作
リアハブ周辺は16年間一度も手をつけていません。果たしてどのような状態になっているのでしょうか。

なお、2年後の2007年7月に再度リアハブ周辺を分解・組立し、そのときの模様を当サイト内の「内装3段変速機の分解・組立」にまとめています。こちらも併せてご覧下さい。
ナットは15mmです。モンキーでも回せない事はありませんが、込み入った箇所にあるのでメガネレンチの方が扱いやすいでしょう。

なお、初めて分解なさる方は部品の固定されている順番や左右の向きなどを記録しながら作業を進めましょう。

特に、チェーンスライダ、スタンド、変速ユニット、泥除け支持棒、ワッシャの位置関係に注意します。
チェーンスライダーを完全に緩めてもチェーンを外し難いことがあります。その時は、クランク側スプロケットからチェーンを内側に落とすと、リア側のスプロケットをチェーンから外しやすくなります。
油汚れと泥が混じってドロドロになっています。このような場合は分解する前に汚れを十分落とします。洗浄剤には「ブレーキクリーナー」という名前で売られている脱脂洗浄剤スプレーを使用し、歯ブラシでこすると効率よく落とせます。

汚れを残したまま分解してしまうと、汚れにシビアな内部機構に泥などが侵入してしまいます。結局再び洗浄しなければならなくなるので二度手間になってしまうのです。

そのまま組むと「ガリガリ」という音が発生し、修理するつもりが逆に壊してしまうことになりかねません。
リアハブの取り外しには15mmの薄口スパナ(厚さ2.0〜2.5)と17mmのメガネレンチを用います。

回す方向は通常の正ネジです。つまり、15mmのスパナで「玉押し」を押さえ、17mmメガネを左回り(半時計回り)に回すと緩みます。

これは100円ショップで見つけたペダルレンチですが、厚さが3mmだったためにそのままでは使用できませんでした。

そこでディスクグラインダで厚さを2.5mmまで落としたところ無事入りました。
では反対のブレーキドラム側に移りましょう。

ブレーキドラムユニットは17mmの薄型ナットで固定されていますので、17mmのメガネを使用して緩めます。

ただし、薄型ナットの為に、内側の面取り量の多いメガネでは滑ってしまいがちなので、道具を選びつつ、押し付けるような力を加えつつ緩めるとうまくいくと思います。

2007/6/7補足
内側の面取り量の多いメガネレンチの場合、ディスクグラインダ(ベビーサンダ)などで削ると緩めやすくなるかもしれません。
サーボブレーキのドラム内側です。
16年間OH無しのブレーキユニット内部です。パナソニックの「パナサーボα」という名前のブレーキで、バンドブレーキでもなく、現在主流のローラーブレーキでもない、バイクのブレーキのようなサーボブレーキが用いられています。

ドロドロの汚れが溜まっており、これでよく一定の性能が維持されていたと思います。
最新式のローラーブレーキに換装しようかと思いましたが、ブレーキドラムの取り付け形状の互換性があるのかどうか判明しなかったので今回は見送りました。


2007/6/7補足
【バンドブレーキ】から【サーボブレーキ】への交換は、ブレーキユニットを交換するだけで可能です。しかし、【ローラーブレーキ】はローラーブレーキ用ハブ(シマノ内装3段ユニットなど)でないと装着できないようです。

シマノ ローラーブレーキの構造
使い古したフライパンも部品入れとして利用できます。「ゴミ」となってしまった物も、見方を変えれば有力な道具に生まれ変わります。
洗浄後の内部部品です。両端の「玉押し」を外すと、内装式3段ギアユニットが「スポッ」と抜けます。

繰り返しになりますが、この時に部品の順番を記録しながら分解することが大切になります。

グリスは量も少なく真っ黒に劣化していましたが、べリング自体に損傷はありませんでした。

スプロケットも磨耗が進んでいて、本来は交換するレベルかもしれません。
中央のベアリングの向きに注意しましょう。「ボール側」と「リテーナー側」というように「方向性」があります。「ボール側」が左のアウターと接触します。

反対に、リテーナーがある側がスプロケ側になります。
内装式3段ギアには「遊星ギア」が用いられています。

うろ覚えで恐縮ですが、遊星ギアユニットは「太陽ギア」、「プラネタリーギア」、「アウターギア」の3要素から成り立っています。

中心の「太陽ギア」の周りを数個の「プラネタリーギア」が回り、「プラネタリーギア」の外側には「アウターギア」が覆っています。

さらにややこしい事に、1つの要素を固定すると他の二つが動くのです。例えば、「太陽ギア」を固定すると「プラネタリ」と「アウター」が動き、「アウター」を固定すると「太陽ギア」と「プラネタリギア」が動きます。
遊星ギアは電動工具にも用いられています。この松下電工製EZT-121を分解すると遊星ギアユニットが2段重ねて用いられており、小型のモーターながらも木ネジを締め込める強力なトルクを取り出しています。

分解の模様は当サイト内のこちらでご紹介しています。
部品一覧です。部品は下の画像のような順番で組み込まれています。
上の画像は「クラッチ」が動いて「ドグ(凹)」と噛み合う様子です。「クラッチ」は中空アクスルシャフトの中心を貫いている「操作シャフト」で動かされます。

3段変速のうち「速」にしているときはシャフトが戻っている状態、つまり上の画像のドグが噛み合っている状態です。

では仮組みしながら構造を確認していきましょう。「リングギアユニット:筒」(右)に「ギア枠ユニット」(左)を入れます。
収まりました。

なお、組み込む際はリングギアユニット(筒)についているラチェットの向きに注意しましょう。
リングギアユニットに「クラッチ」を差し込みます。この時に「操作シャフト」にはバネを固定している小さな「ピン」がありますので、その向きに注意しながらクラッチをシャフトに通します。
そして「駆動体ユニット」と呼ばれるスプロケ周りを組み込みます。

ラチェットの爪は「ポロッ」と外れることもありますので、紛失に注意しましょう。
スプロケの根元にはハブベアリングの片側が入っています。
ユニットの外観です。これがハブの筒の中で回転運動をしている様子を想像しようとしみるのですが、考えれば考えるほど訳が分からなくなります。
では「組立編」に移りましょう

今回のページ作成に当たり、寿サイクルシマノ内装3段変速の仕組み内装3段式変速の内部の錆び付きについてを参考にさせて頂きました。ありがとうございます。

<2008/11/19補足>
2007年7月にも内装三段変速機の分解組立を行っています。このときの模様は当サイト内の「内装3段変速機の分解・組立」にまとめています。

TAKAよろず研究所
http://www.geocities.jp/taka_laboratory/
2005/4/24製作  2007/6/7補足 2008/11/19修正
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