VAIO PCG-SR1 で Redhat Linux

作成日:2002/01/16

更新日:2003/07/01

私の VAIO ノート(PCG-SR1/BP:Celeron 450 MHz) も,すっかり枯れたマシンとなり果ててます.購入してすぐHDD と メモリを増設して Linux(Turbo 6 だったと思う)を初めてインストールしたときは,インストーラーが PCMCIA 接続の CD-ROM を認識しないところから始まって,何から何まで苦労したものですが,その後,Vine → Redhat 7.0J → 7.1 と渡り歩いて,Redhat 9にたどり着いた今,インストールも環境設定もほとんど何の苦労も無く行えるマシンとなりました.Linux の開発の早さのたまものですね.(多少は自分のスキルアップもあると思いたい.)


PCG-Z1R/Pを購入し,SR1/BPは自宅サーバーとして隠居しました.気づいたことがあればこのページも更新しますが,メインは Z1R/Pのページに移ります(2003/7/1)


2002/01/16:現在の環境

2002/01/16:これまでの苦労

 もう記憶の彼方のものが多いので,ひとまず箇条書き程度に.そのうち思い出したらもう少し詳しく書くかも.うろ覚えなので,嘘があるかも.

Turbo 6.0 の頃

Vine2.0の頃

 やっぱり ALSA でトラブル.X は,Turbo のをそのまま流用.あまり長くは使わなかった.

Redhat 7.0 の頃

Redhat 7.1 の頃

 待ちに待った,カーネル 2.4 採用のディストリビューション.サウンドカードは,まさかカーネルでサポートされているとは思ってもいなかった.ちょっと拍子抜け.USB マウスも一発設定.iMultiMouseで,タッチパッドとの両立.快適!

2002/01/16:XF86Config

 思えば当初は苦労しました.Graphic チップは,Neomagic の NM2200 というもの.Turbo 6 の時はどうだったけかなあ?なんとかして動かしたのは確かなんだけれど.当時はあまり Web上にも情報は無くて,XFree86Setup か何かで,雛形を作って,ごりごり修正したような気がする.

 一つ覚えているのは,Redhat 7.0 に移行したとき.それまで,XF86Config で,チップセット名を nm2200 と書けば良かったところが,neo2200 と書くように変更になっていたこと.log を見てそれに気づくまで相当時間を費やした記憶があります.

 で,これが今の XF86Config-4.Xconfigurator で作ったもので一発成功.その後,xtt や iMultiMouse を使うために少々変更した程度.楽になったなあ…

2002/01/16:内蔵モデム

 これは本当に最近できるようになったのですが,これまでのセットアップ人生の中で,一番嬉しかったかも….とにかく,ISDN でも ADSL でもない貧弱な接続環境ではありますが,メールのやりとりや,ネットニュースの巡回程度には十分.でも winmodem は使えなかったのです….しかたなくメールだけは windows 環境でやるか,Linux で接続したいときには,妻用の据え置きノート(Pentium 75 MHz, NEC 98ノート, win 4.00.95a :なんと現役)から PCMCIA モデムをひっぺがして使うしか無かった.いろいろ情報収集はしたものの,Conexant の ドライバにたどり着けず,「Lucent なら良かったのに…」と泣き寝入り.

 ところが,この正月にネットニュースを眺めていて,やはり VAIO の winmodem が使えないという質問記事.9連休で暇ということで,再度情報収集したら,ありましたよ,ドライバ.まだβ版ですが,Conexant から情報提供を受けて作っているようで,そのうち メーカーで正式サポートされるんじゃないかなあ.完成度もすごくて,src.rpm をとってきて,rpm --rebuild , rpm -ivh で一発.設定までやってくれました.感謝.

2002/07/30:USB LAN

すでに,redhat7.3へ移行しているが,その話はいずれ

普段は PCMCIA の LANカードで ネットワーク接続しているが,CD を使うときに,いちいち差し替えるのが面倒なので,USBコネクタをハブで分けて,マウス,FDD,USB LAN を使うようにしようと思い立つ.

ところが,以前は何の設定もせずに使えていた Melco の LUA-TX が使えない.モジュールは読みこまれているし,LEDも点灯しているのだが通信できないのだ.さんざん調べたあげくふと思い立って,windowsでテストしたところやっぱりだめ.どうやら故障しているようだ.

しかたが無いので近所の電器屋へ.同じものは売っていなかったが,やはりMelcoの,LUA-KTX というのが安かったので,「どうせ同じチップだろう」とこれを購入.んがしかし簡単には動きませんでした.というわけで,LUA-KTXとの格闘記録をどうぞ.

2002/08/15:ide-scsi

PCMCIA接続のIDE CD-R/WをSCSIエミュレーションで認識させる話.そのうち書こうと思っていたが,最近 RedHat-ML でやりとりがあったので,今のうち書いておこう.

Linux活用日記など,web上に多くの情報はあるのだが,当然のごとく環境依存があるので,MLの質問者もwebの情報では解決しなかったようだ.redhat 7.3 の場合,以下のようにしてあっさり認識.ドライブはSONY PCGA-CDRW52.

以上.modules.confには特に何も設定しなくても良かった.以上の手順でうまくいくようなら,/etc/rc.d/rc.local に 以下を追加しておくと良い.

if grep ide-scsi /proc/cmdline; then
  modprobe ide-scsi
fi

MLの質問者は,上記の手順でもうまくいかなかったようだ.やりとりの結果,起動にinitrdを使っていたのをやめたらあっさり解決した.

2002/08/22:lua-ktx

LUA-KTX を Linuxで使うのページに追記.

2002/12/27:tuxpaint

tuxpaintを800x600にするページを作成

2003/01/29:tuxpaint

tuxpaint日本語版,人柱募集中.って,もう正式サポートされちゃったんですが,環境によっては問題があるようなので.

2003/01/30:ext3

最近なんだか不安定で,時おり不意に reboot する.マザーボードの部品でもへたってきたのだろうか….本来ならこちらの原因を追及すべきなんでしょうが,現実的な問題として fsck の時間があまりにももったいないので,root パーティションを ext3 に変換しました.

ext3 は journal ファイルを追加するだけなので,tune2fs コマンドで一発なんだけど,再起動時に「ext2 として mount しました」みたいなメッセージが出てる.先のサイトを良くみたら,root パーティションを ext3 で使うには initrd が必要とのこと.なるほど,起動時にマウントするために ext3 のドライバが必要なのね.でも ide-scsi の件があるので,これはイヤーンです.

そこで,kernel 再構築して ext3 モジュールをkernel 本体に組みこんだら OK でした.

2003/02/12:AtokX

ようやく RedHat8.0でAtokXが使えました.MLやwebの情報では,簡単に使っている人が多いようだったのだけど,どうしてもうまくいかなかったのです.Linux マガジンのコラムに記事が載ったのを読んで もう一度トライしたらうまくいったので,今のうちにメモ.このやりかたも一度は試したんだけど,どこかで手順を間違えてたんだろうなあ.

でも,いろいろある情報の中で,この .Xclients を利用するやりかたが一番シンプルで良いと思う.


  1. AtokXのCD-ROMからインストールスクリプトでインストール.(自動起動の設定「はい」,今起動するか「いいえ」)
  2. JustSystemのサイトからパッチをダウンロードして適用.まだ何も動かしていないので,ファイルを上書きするだけ.
  3. Cannaの自動起動を止める.
    $ /sbin/chkconfig --level 2345 canna off
  4. ~/.Xclientsの先頭に,以下を記述.~/.Xclientsが無い場合は/etc/X11/xinit/Xclientsをコピーしておく.
    . /usr/lib/im/locale/ja/atokserver/atokx_client exec
  5. 標準の変換キー(Ctrl+Space)は emacsで多用するので,Shift+Spaceに変更する
    $ touch /usr/lib/im/locale/ja/atokserver/shift_space
  6. Atokのon/offを「変換」キー一発でできるようにするために,/etc/X11/Xmodmapに以下を記述
    keycode 129 = Zenkaku_Hankaku
  7. kterm は -xim オプションをつけて起動すれば良い.
  8. OpenOffice.orgで正常に使用するため,~/.bash_profile に以下を設定.
    export USE_XOPENIM=t
  9. Mozillaの左下にXIMのウィンドウがでるのが鬱陶しいので,出ないようにするために,<install-directory>/defaults/pref/unix.js に以下を追加
    pref("xim.status.input_style", "none");
    起動時に mozilla --xim-status=none とするやり方もあるが,すでに mozillaが起動しているときにもう一度同じように起動するとなぜか profile manager が立ち上がってしまうので不採用.

2003/02/18:manページの文字化け

これ,RedHat-8.0ではFAQと言ってもいいと思いますが,lessのバージョンをいろいろ試したりしてもだめで,PAGERをw3mに設定したりしてしのいでました.

しかしよく考えたら,lessで日本語テキストの表示はできているのだから,問題は別にあるはず.というわけで,groffをrawhideの最新SRPMからrebuildしてアップグレードしたら直っちゃいました.ついでにlessもrawhide版にアップグレード.現在のところ,less-378-7,groff-1.18.1-20 で,問題なしです.

2003/02/20:LaTeX

RedHatでTeXを使うページを作成

2003/03/02:Debianのハードディスクインストール

とあるところで,「CD-ROMドライブもLANも使えない,しかもFDはPCMCIA接続というPCに,debianをインストールしたい」という話題あり.

まあ,そういう場合はHDDからインストールするしか無いわけですが,面白そうなのでVMwareで遊んでみました

2003/03/16:RedHat FAQ

RedHatのFAQページなるものを作りはじめてみました.まだあまり中身はありません.

2003/04/17:gnome-utils

RedHat-8.0 は gnome-2.0 を採用しているのですが,付属のgnome-utilsの中身がスカスカ.私としては,gcolorsel を良く使っていたんだけど,最近の gnome-utils には含まれていません.

どうせならということで,RedHat-7.3 の gnome-utils-1.4 の SRPMS から,RedHat-8.0 用のパッケージを作りました.RedHat-8.0 とダブるものや,build に失敗したものは,あっさり削ったので,含まれているのは,gcolorsel, gtt, gfontsel, gless のたった4つですが,欲しい方は nosrc.rpm をダウンロードして,build してください.

gnome のサイトから tarball をダウンロードして,/usr/src/redhat/SOURCES に置いたあと,
$ rpmbuild --rebuild gnome-utils14-1.4.0-9.80.1.nosrc.rpm
で build できます.

2003/05/11:RedHat-9

ああ,またしょーこりもなく,最新のRedHatに乗り換えてしまいました.

なんだかいつもと勝手が違って,特段の不具合にぶつかることも無いし,Atok もすんなり動いたし,こりゃあ楽勝と思っていたら … やっぱりはまってしまいました.

問題 1. CD-RW

まず問題が生じたのは純正のCD-RWドライブ(PCGA-CDRW52).ide-scsiで書いたとおり,今回も簡単に行くだろうと思ったら,cdrecord -scanbus しても scsi として認識されていない.

dmesg などで調べたら,PCカードスロットは認識されているものの,デバイスが何も接続されていないが如きメッセージが出ている.試しに起動オプションの hde=ide-scsi を外してみると,なんと ide ドライブとしても認識されていない.

すったもんだ調べたあげく,/etc/pcmcia/config.opts におかしな記述が追加されているのを発見!

# Radeon ICP MCE's if you touch ports 380 to 3ff
exclude port 0x380-0x3ff

な,何すんじゃぁ〜 RedHat っ,ここは儂が使っとるちゅうに!

さっそくこいつをコメントアウトすると,無事ドライブが認識されたばかりか,RedHat-8.0 までとは違って initrd を使用した状態でも scsi エミュレーションで認識された.よしよし,可愛いやつ,ちゃんと改善されているではないか,ひとまずカーネルの再構築もいらんなあ … と思って,PCをシャットダウンすると … な,何じゃこりゃぁ〜!

エラーメッセージの山.SCSI関連のが多いみたい.しかもなんだかループしているようでシャットダウンが終わらない.泣く泣く電源を強制断して,また調査.何回か reboot (うへえ, fsck !!) して状況を調べると,pcmcia をシャットダウンするあたりに問題がありそう.で,ヤマカンで
# modprobe -r ide-scsi
した後 shutdown したら,正常に終了できた.これって常識なの?

最後に /etc/rc.d/init.d/pcmcia の stop) のところに以下のように追加して,これはやっと解決.

if grep ide-scsi /proc/cmdline; then
  modprobe -r ide-scsi
fi

しかし,これ,Vaio linuxer の多くがはまるんだろうなぁ …

問題 2. VMware

嗚呼! やっぱり VMware(3.2.1-2237) が使えない.

RedHat-7.3/8.0 のカーネルでは VMware で nat のパフォーマンスが異常に低下するという現象が起きていて,無印の kernel-2.4.20 に入れ替えていたんだけど,RedHat-9 ではせっかく標準で 2.4.20 なのだから,一度ぐらいはと,標準のカーネルで試してみた.

症状は vmware-config.pl で,vmnet.o のコンパイルに失敗するというもの.無印の kernel-2.4.20 と比較しつつ調べたら,カーネルのヘッダファイル中で定義されているマクロ関数の名前が微妙に変更されていた.何でこんなことするかな.恐るべしRedHat,我が道をゆく…

vmnet.o のソース /usr/lib/vmware/modules/source/vmnet.tar の中の driver.c で,for_each_task(p) を for_each_process(p) に変更したら使えるようになった.お,今度は nat のパフォーマンス低下はないみたい.よしよし.

問題 3. 無印カーネル

そんなこんなで,ひとまず使える環境ができたが,やっぱりカーネルはカスタマイズしておきたい.でも,ここまで少し苦労したので RedHatのソースツリーにすぐさま手を着けるのはやな感じ.というわけで,ひとまず無印 2.4.20 を持ってきてインストールしてみた.ららら,またしてもPCカードが.今度はうんともすんとも,ソケットごと認識されていない.

/etc/rc.d/init.d/pcmcia start で,モジュールの読み込みに失敗するのが原因.個別に modprobe pcmcia-core とかやるとちゃんとモジュールがロードされるので,/etc/rc.d/init.d/pcmcia を調べると,RedHat-8.0 のモノから微妙に変更されている.さらに,標準カーネルのモジュールディレクトリ /lib/modules/2.4.20-9/ に pcmcia/ が無い!

んで,ひとまず,無印カーネルの /lib/modules/2.4.20/pcmcia の名前を適当に別名にリネームしたら直りました./etc/rc.d/init.d/pcmcia をちゃんと読めば理由がわかるのかも知れませんが,そこまでおつきあいするのは大変.動いたので良しとしよう.

問題 4. useradd

useradd でユーザーを追加する際のユーザー名に .(ピリオド)やA-Zの大文字(!)などいくつかの文字が使用できなくなったらしい.(RedHat-MLより).わたしゃ影響受けませんけど,やっぱり「恐るべし RedHat」(リリースノートにも記述が無いよー)

この項,続く…ような気がする

2003/05/14:ジョグダイヤル

カーネルにドライバが含まれているのは随分前から知っていたのだけれど,windows を使っていた頃も積極的に Jog Dial は無効にしていたクチなので,あまり興味はありませんでした.

しかしながら,たまたまこんなページに遭遇.音量や輝度の調節ができるのが便利そうなので,GTK版を試してみたら簡単に動きました.SR1でのポイントは,Fn+F4 などのキーを有効にするために,modules.conf で options に fnkeyinit=1 を追加する必要があったこと(副作用あり).

しかしながら,ちょっと使ってみると,明らかにシステムの応答が耐えられないほど遅くなっている.sonypi.o と jdmouse のどちらに改良すべき点があるのか,今度時間があるときに調査してみよう.

2003/05/15:ジョグダイヤル

sjogを使ってみたら,ランチャー機能などもあって,なかなか良かった.現バージョンでは,ジョグダイアルでの操作にしか対応していないようなので,sonypi.o の fnkeyinit=1 を外して使用してみたら,特に目立ってシステムに負荷がかかる様子もない.

でも,音量調節ぐらいは Fn+F4 などで操作したいと思い,ちょっとソースをいじって fnkeyinit=1 にして試してみたら slowdown が再現し,jdmouse には罪が無いことが判明.しかし,jdmouse で音量や輝度の調節をするには fn キーによる操作しか無いので,sjog を使うことにしました.

2003/06/05:rpmbuild

RedHat-8.0から,rpmbuild でパッケージを作る際,パッケージングされなかったファイルがあると警告がでるようになって,ありがたかったのですが,RedHat-9では警告にとどまらず,パッケージの作成が失敗に終わるようになった.

警告を見て,成功か失敗かの判断は自分でやりたいので,これはイヤ.いろいろ調べた結果,/usr/lib/rpm/macros で,
%_unpackaged_files_terminate_build 0
とやれば,RedHat-8.0 と同じ動作になることが判明.

2003/06/05:knoppix

祝!Z1R/Pの購入決定!

もちろんLinuxをインストールする予定だが,hda2以下は即刻潰すとしても,hda1(NTFS:15GB)のWinXP-Proを捨てるのはもったいない.もったいないけど15GBもは要らない,というわけで,NTFSのサイズを変更する方法が課題になる.

どうやらその名もずばり,ntfsresizeという解があるようなのだが,いかんせん,Z1R/Pは当然のごとくUSB接続のFDDなので果たしてうまくいくかどうかと思案していた.

で,ふと思い立ってknoppixの最近のバージョン(knoppix_20030415-20030430)を試したら,ちゃんとntfsresizeも含まれている! とにかく何でも入ってるし,USBだろうが何だろうがネットワークも自動認識するし,rescue用途にも申し分ない,使えるやつです,knoppix.これで何とかなるでしょう.

ちなみに,SR1/BPで,knoppixをtext consoleで起動するには以下のコマンドラインでO.K.でした.

knoppix 2 ide2=0x180,0x386 nopcmcia vga=0x314

2003/06/17: Z1R/P

来ました! Z1R/P.速い!広い!かっこいい!(ちと高い.ちと重い.ちとでかい.)

早速 Linux をインストールしましたが,全然問題無しで,ちょっと拍子抜け.というワケで,この weblog は,新しいページに移行します.

2003/07/31:カーネル


TOYAMA Shin-ichi
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