京都市長を選ぶ市民の会 発足集会    <No.3>

      日 時:平成15年6月22日(日) 午後1時30分〜5時

      場 所:キャンパスプラザ4階

 準備会、意見交換会と並行しながら、準備を進めてきたが、本日発足集会を開催した。

 第一部の発足集会では、経過報告、会則案の提案・承認、役員の選定を行った。

 第二部は市民活動をされてきたお二人をゲストに迎え、話題提供を受けて意見交換を行った。

 

話題提供(概要)

 

◆中田作成氏(神戸市)

■今回の京都は、既に会則も用意され、しかも解散まで準備されている。色々見てきたが引き際の用意があるのは初めて。組織的にも準備の手順をきちんと踏まれている。敬意を表したい。

■神戸市は、97年にも市長選をやった。このとき、実質は一騎打ちの選挙で、6,000票差まで迫り、新聞も「大西氏善戦」と書いている。その時の力で2001年の選挙を戦えればよかったが、そうはいかなかった。市は助役一人を候補者に絞り、市民は候補者を5人出した。新聞はその時「市民派迷走、助役市長再び」と報じている。つまり市民派は候補者が乱立し、選挙前から「市民派は負ける」と言われていた。今日はその苦い経験をお話ししたい。

■京都の会に伝えたい一番の教訓は、「神戸では候補者が乱立した」こと。当初、市民側から7人が立候補しようとした。神戸では、候補者擁立に2つの団体が存在していた。2つの団体は情報交換はしていたが、選ぶ時点でバラバラの行動となってしまった。加えて2つのグループの外からも、「私も立候補する」と出てきて、7人が表明してしまった。

■私はマイナス面ばかり言いがちだが、明るい芽もある。97年の市長選では、大学生を中心に公開討論を連発していた。大学を中心としたこのような取組が、プラスの面といえる。自らマイクを握った女子大生もいた。

■神戸はハイカラなまちと思われるが、実は保守的。このまちをどう変えられるかが私の課題。

 

◆松本誠氏(明石市)

■私は元神戸新聞の記者で、明石では5年間暮らした。「まちを良くするためには、市民が力をつけなければ」と、毎月2回の勉強会を開催、14年間明石のまちづくりに関わった。

■私たちは「次の市長選挙の時は、市民のための市長を選ぼう」と言い続けてきた。立候補した人は、私たちが願う市長としては不適格ということで、自分たちで擁立することとした。

■今年2月「市民の市長をつくる会」を発足。同時に選考委員会をつくり、2週間で自薦・他薦の候補者を選んだ。

■私は活動の経過から責任もって参謀を務めようとしたが、私にやれというので腹を決めた。

■選考は「出たい人より出したい人」だ。「応援してくれ」というのは、おかしいと思う。候補者自身が市民の望む人であるべきで、担ぎ手を大事にすべきだ。

■市民の会ができて、候補者が決まった後も「政党を排除してやっていけるのか」などの議論をした。地方が中央と連携することはあっても、中央が地方を仕切るのは終わりにしよう。そして、応援してくれるところはどこでも受け入れることとした。つまり、特定の政党を排除した無党派というのは、理論上おかしいということからである。

■選挙に市民が参画することが大事。市民参加の行政を、と考え「選挙も市民参加」をうたった。市民が意識を持って候補者を募り、当選させるのは権利、として取り組むことが大事。

■「1万人の政策提言運動」も行った。明石市有権者23万人弱、投票率は50%程度。この人たちが何を望んでいるのかを知り、まとめようとした。選挙に勝った後、実行していく上でも市民が関わっていくために、提言活動を行った。

■政策は、市民が自分たちの思いを実現するためのものであり、市長はそれを実現するためのコーディネーター。

■選挙は無惨な結果だった。相手が65,000票、私は28,000票だった。この原因は大きく2点、「組織体制の確立の遅れ」と「市民活動と選挙活動は全く違う」ということだ。

 

意見交換

 

■今回の取組は、いままでと違う選挙だ。特定の思想・団体に偏らない人を市長に選ぶことを原則にしていきたい。自分たちが、しっかりした力強いもの、主張を持つことが大事。

 

■「勝手連」は的を射た言葉と思う。広告塔になる人が、この会の主旨をパッと表現してくれるとよい。市民のための候補を選ぶのだから、市民に広く「市民の会」として認知されればと思う。

 

■選挙は個人の投票で決まる。市民の会の会員が同じ考えということはあり得ない。市民が、市政の将来をどう考えるか。その考える機会をつくるのが世話人の役割だと思っている。市民の会やそういうグループが、京都市内にいくつもできたらよいと思う。意志を統一するのではなく、自分はこう考えるという――ピラミッドではない、アメーバが望ましい。

 

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