京都市長を選ぶ市民の会 会合     <No.2>

「私たちが求める市政と市長」

      日 時:平成15年6月8日(日) 午後1時30分〜5時

      場 所:京大会館(左京区吉田河原町15−9)

 

 5月24日の「京都市長を選ぶ市民の会」準備会を受けて、今回の取組に関心を持っている方、及び京都で様々な取組を展開している方が3つのグループに分かれて、円卓で「市長像」「望ましい京都の姿」について出し合い、意見交換を行った。

 

全体での発表

 

Aグループ

 「市民が信託できる市長とは」については、リーダーシップをとって行動できる人、平和への舵をとれる人、社会保障を重視する人、いい意味での改革をしてくれる人、弱者の立場に立てる人など様々な意見が出た。市民の意見を聞くと同時に、プロセスを公開することが必要だ、ということも強調された。

市民が市政に参加できるような工夫がシステムとして必要で、昼間に参加できない人には夜に参加してもらうなどの仕組みが必要、と言う声があった。市民が市政、ゴミ、環境問題などに関心を持ち、個人の意識を育てるような教育も必要、という意見があった。

 

「どのようなまちを望むか」について。最近は「歩くまち京都」と言われているが、車の規制がきっちりとされて、リピーターが何度も来るようなまちという意見が多い。

京都は文化・歴史・学問のまち。それをもっと輝かせるようなまちになって欲しい。

また、平和を発信できるまち。外国人の参政権を実現し、自然のエネルギーを発信できるまち。

京都の良さを京都の人は見失っているので、それをまず見直すべき、と言う意見もあった。

 

また、この取組に関する意見。目標を明らかにする。つまり「勝つ」までを目標とするのか、あるいは「挑戦」を目標とするのか。また集会も今日のような日曜日でなく、他の日にもやって欲しい、と言う意見が出た。

 

Bグループ

 「どのような市長を望むか」については、市民の意見を聞ける人、約束を守る人、汚職をしない人、目線が市民の人、平和に向けた取組をする人、行動力がある人、実行力がある人などが出された。そして「市長だけで行政が動くか」について議論した。つまり議会のバックがないと、難しいのではないかということである。議員への働きかけも大事だが、市民と協働していく過程で議員も影響を受けるのではないか、という意見が出た。

現在、市は市民しんぶんなどを出しているが、途中経過や市長の考え、議員の考えなどはない。結果だけを掲載している。中間報告があってもいいと思うし、またそこに市民が参加してもいいと思う、という意見が出た。

 

「どのようなまちになって欲しいか」と言うことでは、風通しのいいまち。また、交通問題が多い。市内中心部への車の乗り入れを禁止するなどの措置が必要ではないか、と言う意見が出た。

 

この会については、もっと女性が参加する運動にしていく必要がある、と言う意見。女性が参加できるような、また女性が輝くまちにすることが大事だ、と言う意見があった。

 

Cグループ

 「望ましい市長像」については、見えないことを見る想像力のある人、市民の声が聞ける人、リーダーシップがある人、知性が豊かな人など、資質の問題について多くの意見が出た。党派のしがらみのない人、紐のつかない人、という意見も出た。

また、私たちは市長を出すだけでなく、なった時にはバックアップできるような場を作る必要があるのではないか、と言う意見もあった。この会から議員を出してもいいのでは、と言う意見もあった。加えて、長野の知事と京都の知事の現状と違いについても意見交換を行った。

 

「望ましい京都のまち」では、現在の汚い町並みを何とかして欲しい。伝統や文化を取り戻して欲しい。また権力層が持っている文化を庶民に引き戻すことで、まちの活性化が図れるのでは、と言う意見があった。

野宿生活者の生活の保障や在日外国人等選挙権の無い人の意見を聞くシステムも必要だ、と言う意見もあった。民主主義のモデルとなるようなシステムの構築、などが話された。

京都は、「環境」を冠にしている、循環型社会システムのあるまちにしたい。映画産業の育成や学生のまちの再現、古都に相応しい交通形態、老人の住みやすいまち、などが話された。

 

意見交換

 

■京都市の累積赤字はどんどん増えており、これを誰が負担するかというと、私たちの年代や30歳代の人たちだろう。消費税も上がるかもしれない。財政に真っ向から取り組む必要がある。

 

■利権に関する様々な問題は、市長や議員だけで解決する問題ではない。またタブー視してきたことの結果かもしれない。わたしは、人権社会の構築に務める都市であって欲しい。

 

市は長年の人的なしがらみがある、それの無い人になって欲しい。そうでないと変わらない。

 

■国の首相は大統領ほど権限を持っていない。あくまでも政権与党の代表。一方首長は法律的に保障された権限を持っている。議会の承認がいるものも多いが、行政の執行は自由にできる。

 

■財政の問題については、仕組みを変えることはできるのか。法律的にすぐに変えるのは無理だが、運営上でシステムを変えることはできる。合理化を図ることは可能。

 

■今日のお話で抜けていたのは、労働者の権利について。正規雇用ではなくフリーターが多くなっているが、安いお金でこき使われている現状がある。その中でも職場で技術を付けてきている。地域の働く若者を守ることができれば、若者は喜んでくれるのかな、と思っている。

 

 
 
元へ戻る