訴状より
し尿処理施設の廃止
 平成13年4月1日より、志免町の吉原地区に、被告と隣町である宇美町との共同し尿処理施設が操業を開始した為、本件し尿処理施設は、同年3月31日をもって廃止された。しかし、30年以上の長期にわたって、被告は、本件し尿処理施設に対して有効な悪臭対策を講じなかったため、原告ら周辺住民はひどい悪臭に悩まされ続けてきたものである。

 なお、新たにし尿処理施設が建設された志免町吉原地区では、ほとんど臭いのしない近代的設備のし尿処理施設が建設されたにもかかわらず、被告は、同地区に対し、新し尿処理施設受け入れの見返りとして、地元活性化基金の設立や公民館への助成、下水道受益者負担金の減免などにより約2億4000万円もの支出をする事を約束している。

 一方、被告は、これまで本件し尿処理施設によるひどい悪臭に悩まされ続けてきた原告ら周辺住民ないし町内会に対しては、このような見返りはの財政負担は一切していない。