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千倉発 |
酷酔夢譚 |
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1996.6.29- |
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戦時下の日本にも徴兵忌避をする人たちもいて、色々な手だてを使った。
@肺を患うと戦争に行かなくてすむ。そこで、鉛筆の芯を粉にして背中に塗る。レントゲンを撮るとちょうど肺のあたりに影が写る。しかし医師も手慣れたもので影のある者には背中をなでて手が黒くなるかどうかを見る
A耳が聞こえないものは兵役を免れる。そこで耳の聞こえないふりをする者が輩出する。医師は色々問診するが耳が聞こえないからラチがあかない。で、医師は「しょうがないからもう帰っていいよ。」とキメる。そこで本当に帰ると仮病がバレルというわけだ。
当時は医師のためにこういった事例と対応策を紹介したマニュアルがあったそうだ。
暗号帳を持たせるべき兵士を選出するのに、ある薬品を塗った紙幣を落としておく。そして突然持ち物検査をする。所持品の中の紙幣をどこで手に入れたのかを尋ねる。「自分のものだ」という兵には紙幣にある光線を当てると薬品を塗った部分が光るのでその兵士は信頼できないということになる。「拾った」という兵士はまあ信頼できるがやはり暗号帳を持たせるわけにはいかない。何せ、暗号帳を敵に売り飛ばせばかなりの金額になるのだ。暗号帳を持たせるほどに信用できるのは紙幣を見つけると同時に届け出た者だけである。
コバヤシさんはいつか自分がボケてしまったときには、すぐに死ねるように塩化カリウムを用意している。しかし、本当にボケてしまったらそれを注射することなどできないだろうとも言っている。