酷酔夢譚 KOKUSUIMUTAN

千倉発

酷酔夢譚

1996.6.29-


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Hangover

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97/05/07 海士(富津産/千倉発)

世界の名探偵コレクション「シャーロックホームズ」(集英社文庫)の『緑柱石の宝冠』に依頼人が「この雪で馬車はのろのろしていますので、ベイカー・ストリートまで地下鉄で来て、そこから走ってまいりました。」と発言するシーンがある。この「緑柱石の宝冠」事件は「最後の冒険」に先立つこと半年前の1890年12月に起きている。

私が驚いたのは、この時代にロンドンには、すでに地下鉄が走っていたということだ。で、ものの本に当たったところ、何と地下鉄が最初にできたのはやはりロンドン、しかもこの事件をさかのぼること27年前の1863年のことである。日本は幕末の頃のことである。もし、この地下鉄が蒸気機関車だとしたら乗客はみんな顔が真っ黒になっていただろう。

ただ、この依頼人が訪ねてきたときに「あなたは、地下鉄に乗ってきましたね。何、初歩的なことですよ。あなたのシャツのカラーにすすが付いていますし、それに煙りの匂いがする」と、ホームズが言当てていないところを見ると石炭をエネルギー源として使ってはいなかったのだろうか。はたまた、それは、誰が見ても当たり前すぎて推理にはならないためホームズが言わなかっただけなのだろうか。