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自分で作って食べる

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さんまあれこれ

今年(2003年)はさんまが豊漁のようです。

昔は、千倉といえばサバ・さんま船団の基地として有名で、夏休みに出航する船団を中学のブラスバンドが見送ったりもしました。さんまの漁法を北海道に伝えたのも千倉の船だったそうです。
が、いまや淋しいことに一隻もありません。
それでも、往時のなごり、時期になると千倉の人たちはさんまに対し格別の思いを抱きます。

さんま

新鮮なさんまが手に入ったら、刺身やなめろうでいただきます。さんがは、火を通しますので必ずしも刺身で食べられる鮮度である必要はありません。
新鮮かどうかの見分け方もありますが、魚屋さんなどで、刺身になるか、と訊いてしまうのが一番簡単な見分け方です。


もし、ここに紹介する刺身、なめろう、さんがなど全てを一度に作るのならば、料理の工程とは逆に、さんが、なめろ、刺身の順に作ります。
刺身を一番新鮮に食べたいからです。
ですから、何本かをまとめておろし、刺身にし、その中からなめろ、さんがと手順を追うのではなく、各調理ごとに三枚おろしから始めましょう。

また、ここで紹介する料理は、さんまに限らずアジやトビウオなどでも同様にできます。特に新鮮な鰯のユッケはかなり美味しいです。


まずは、さんまを3枚におろします。
魚のおろし方は、房州千倉漁業協同組合のページにアジが紹介されています。基本はさんまでも同じです。
ほかに、まずはらびれから側面に包丁を入れて、内蔵部分を切り落とすように頭に向って包丁を進め、そのまま指で頭を背側に折り曲げ、尻尾に向って皮を剥ぎ落とすという方法が手馴れると速いようです。いわしやきびなごなど小さな魚を下ろす方法と同じです。やって見ましたが、私にはうまくいきませんでした。何度かやってコツを飲み込む必要がありそうです。

 

いずれにしても、腹骨を削ぎ落として、皮をきれいに剥くというのがポイントですが、やってみるとそれほど難しいものではありません。特に皮剥きは、皮をまな板に当て、尾先側の身と皮の間に包丁を入れ、包丁を立てたままで皮を引くと、ピリーっと音を立てて剥けます。
あるいは、写真のように頭側から指で皮を剥いても構いません。
さんまの刺身
【さんまの刺身】

十年以上前のスポーツ新聞に、さんまの刺身ツアーの募集がありました。ANAで根室や釧路にさんまの刺身を食べにいこう、というものです。確か東京から10万円くらいだったと思います。
脂の乗ったさんまは、それほど美味しいものですが、季節には千倉の料理屋さんでも出してくれます。

さて、さんまの刺身は、新鮮なさんまさえ手に入れば、実は簡単にできます。
三枚に下ろして、腹骨を削ぎ落とし、皮をむいたさんまに、包丁を斜めに入れて切るだけです。
おろしている時には気になる中骨ですが、実際に食べてみると殆どさわりません。どうしても嫌なら、中骨を取り去る五枚おろしにしましょう。
皮を上にして切れば、最後にまとめて、包丁に乗せてお皿に盛ることができます。
皮を下にして切れば、一枚づつ返しながら盛り付け、体裁を整えることができます。
あさつきなどを散らした、しょうが醤油やわさび醤油でいただきます。にんにく醤油が旨いという人も結構います。


【さんまのたたき】

これまた簡単です。刺身にする前、つまり三枚に卸したさんまを粗くたたいてぶつ切り状態にし、あさつき、しょうが、シソなどを乗せるだけです。

さんまのユッケ
【さんまのユッケ】

これまた刺身やたたきのバリエーションです。
たたきよりも細かく、なめろうほどしつこくなく叩きます。
調味料としてゴマ油とほんのわずかの塩を合わせます。更に砂糖、醤油、味噌を併せるのですが、焼肉のタレにコチュジャンを使うのもお手軽です。
白ゴマを振り、きゅうりやリンゴ(又は梨)を細く切って上に乗せ、更に卵の黄身を落とします。

さんまのなめろう
【さんまのなめろう】

なめろ、と言うこともあります。あまりのおいしさに舐めるように食べるからこう呼ばれるんだ、とままかりのような語源説もあります。
たたきよりも細かく切って、しょうが、ねぎ(タマネギでも可)、シソなどのみじん切りを合わせ、さらに味噌を加えて、粘りが出るくらいに叩きながら混ぜ合わせます。

さんまのさんが焼き
【さんが焼き)】

フライパンに油をひき、形を整えたなめろうを焼きます。
これをさんが焼き、あるいは単にさんがといいます。さんがらということもあります。
なめろうが残ったら翌日にさんがにするというテもありますが、やはり当日に作った方が美味しいです。
千葉の寒川町の漁師が始めた料理だから、「さむかわ」が訛ってさんがになった、というのは木更津出身の俳優中尾彬さんが、以前雑誌に書いていらっしゃいました。
しそ(おおば)を巻いて焼いても美味しくいただけます。
千倉の居酒屋などでは、あわびの貝殻につめて焼いて出したりもしますが、それは気分的な問題ですので余りこだわる必要はありません。
魚のハンバーグと称し、卵などで繋ぐ人もいますが、繋ぎがなくても型崩れはしません。
魚臭くありませんし、なめろうの段階で叩いてありますので小骨も気にならず、お子様でも安心していただくことができます。



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