さとう動物病院
   長野県 千曲市
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鹿の角が原因と考えられた犬の急性胃腸炎
 患者さんは4歳半のトイプードルです。2日前から嘔吐を繰り返し、まったく食べられなくなったため受診されました。直前まで鹿の角を食べていたとのことで、鹿の角による食道内異物、もしくは胃腸内異物の可能性も考えられたため、内視鏡検査を実施しました。その結果、食道内、胃内、十二指腸内には異物は認められませんでしたが、胃粘膜に多量の白い粉状物が付着し、十二指腸粘膜にも粉状物の付着と出血が認められました。白い粉状物はかじり取った鹿の角と考えられ、嘔吐を繰り返していたにもかかわらず、粘膜に付着したままでした。おそらく胃粘膜に突き刺さるように付着した角の粉により胃酸過多を招き、急性の胃腸炎を起こしたものと考えられました。3日間、胃粘膜保護剤を含む皮下点滴を実施し、流動食を少しずつ与えていたところ、嘔吐は治まり元気になりました。鹿の角は消化されにくいので、今後は絶対に与えないように指示しました。
 胃の粘膜に鹿の角の粉がびっしりと張り付いていました。  十二指腸の粘膜にも鹿の角の粉が付着し、出血性の腸炎を認めました。
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