瀬越先生の著作より(4) 


囲碁九品 

入神、座照、具体、通幽、用智、小巧、闘力、若愚、守拙。

中国の玄玄碁経、元時代の古書から採ったものである。

入神、は技量が極致に達したことを意味し、座照、は一見

して局中の要所がわかることを謂う。具体、は布石、中盤

の戦い、ヨセの三つが兼ね備わっていることを謂い、通幽、

は幽玄に通ずる意で深遠の技量であることを示す。用智、

は智を用いて考えることで、だいぶん価値がさがってくる。

小巧、小手先がきいて巧みに局部的の問題など処理できる

ことを謂い、闘力とは戦いに強いことを謂い、だいぶん素

人の碁に近くなってきた。若愚、この言葉は愚の如く見え

てそうでない、という意味に解されて、大賢愚なるが如し

、という言葉がある如く、この若愚は用智の上位に置くの

妥当であると私は思っている。

守拙、は教わった通りに打つ、ことを意味している。

九品はうまくできているが、私の見解では若愚を用智

の上に持っていきたい気がある。


野次馬A,B,C   ???   (沈黙)

野次馬C:九品て分からないので漢字辞典を引きました。

          クホンと読む

          意味1.魏以後、官の等級を九種に分けた称

          意味2.極楽往生相を、九つの等級に分けたものと書いてありました。(塚本  記)