ひょうたんの修理

 熊谷元一先生の「こぼれ話」の文中に登場する指物師、小池卯之吉氏こと西中屋へ宛てた寸翰が、熊谷先生から引き継いだ拙宅の唐紙の下貼りから出てきたので紹介します。

 口上  ひょうたん江 幾(き)ずが
 入候、もお良(ら)ぬよふ
 御世話ながら 御つぎ
 被下候(くだされそうらふ) なるたけ早く、
                としまや
   中屋さま

酒を入れる瓢箪へ傷が入った。 漏らぬよう漆で接着してくれという、古きよき時代の簡潔文書。  (S58・10)

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