吾道宮縁由より東嶺和尚の偈(げ)

人道変遷神道常 (人道は変遷すれども神道は常なり)
霊珠真鏡豈無光 (霊珠真鏡豈に光無しや)
我雖下世一丁禿 (我れ外世(げしょう)の一丁禿(ていとく)なりと雖も)
曽憶上天八意王 (曽て上天(しょうてん)の八意王(やごころのきみ)を憶う)

明和壬子重陽頃 路入信州問益親
闔国不知空献頌 紀年得実豈非神
日尊吾道宗斎本 月聖始児儒仏真
何世失名忘徳久 開天功義使誰隣
(明和壬子重陽の頃、路を信州に入って問う、益(ますます)親し
 闔国(こうこく)知らず空しく頌を献ず、紀年にして実を得るは豈に神に非ずや
 日尊の吾道(あち)宗斎の本。月聖の始児(はつみこ)儒仏の真
 何れの世にか名を失いて徳を忘ること久し、開天の功義誰か隣らしめん)

従嗣神孫已十年 (神孫を嗣ぎしより已に十年)
今晨且喜拝宮前 (今晨(こんしん)且喜(しゃっき)すらくは宮前に拝することを)
無私天鑑避無処 (無私の天鑑避くるに処なし)
水緑山青吾道顔 (水緑にして山青し吾道の顔(かんばせ))

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