2 東山道はいつごろできたのか?

 大化元年(645)大化の改新により駅馬・伝馬の制度ができましたが、実際に整備されたのは大宝令の制定された大宝元年(702)頃といわれます。

 「続日本紀」の大宝2年(703)の記事に、「始めて美濃国の岐蘇山道を開く」とあり、これを木曽谷を通る新しい道を開けたのだ、とする説が通説になっていますが、神坂峠を越えるコースが整備されて「駅」の設備も整ったとする説も有力です。
 その後において木曽路を通ったという記録が一つもなく、それにひきかえ神坂峠越えの記事がその後も続いていることが、後者の有力な証明とされています。