中央自動車道恵那山トンネルの換気塔の工事に先だち、園原杉の木平の発掘調査が行われ、写真のような路跡が発見されました。ほかにも何か所か路跡らしいものが見つかりましたが、ここがいちばん道らしく見えます。狭い谷間のことですから、ここ以外には地形的に道路敷の経路は考えられず、おそらくこれが古代東山道の路跡であろうと思われます。
道幅120〜160p。長い年月を経て日の目を見たこの道は、ヤマトタケルも通ったし、善光寺の仏像を背負った本多善光も通った、東国の防人たちも、重い荷をかついだ阿知や坂本の駅子たちも……と、遠い昔を偲ばせます。
(S56・11)