デリケートゾーンのかゆみの理由は3つあります。
1、腫瘍によるもの。2、感染によるもの。3、むれてかゆくなること。
それぞれについて説明します。
多くの患者さんは3の蒸れて痒くなる方です。生活スタイルの見直しをしてください。
陰部には、ページェット病という腫瘍が、高齢の人にはみられることがあります。この場合は皮膚生検が行われます。
なにかできていないか、よく見よう
蒸れる場所なので発生して、かゆみの原因となります。顕微鏡検査で確認します。
カンジダ、白癬の検査
日常生活のスタイルが原因で、最近とてもよく見られる症状です。生活スタイルの見直しをすると、良くなります。
今の日本の生活は清潔志向が強くて、皮膚のもっている自分の力をこわします。かゆみがでると清潔にしようと強くおもって、逆にかゆみの原因をつくってしまいます。
ここは一つ発想の転換が必要ですね。
肌がいつも新鮮な空気に触れることがポイントです。
密閉して湿度が高くなると、デリケートゾーンが蒸れます。それがかゆみにつながっていきます。
下着:大きくて風とおしのよいトランクスのようなものをきてください。シルクのトランクスは湿気がなく、肌触りがよく一番のおすすめです。
ボディスーツやコルセットなど、時にはストッキングも身体をしめつけて、むれる原因となりますからやめましょう。
○トランクス、綿100%、シルク製品
ボディスーツやガードルは、かゆみを強くします。
最近の下着はポリエステルやナイロン素材を含んでいるものがあり、注意して下さい。
昼間はできるだけスカートをはいてください。スラックスはゆったりして、しめつけないのもを。ストッキングも締め付けるので注意が必要です。
タイトなズボンや、ジーンズは皮膚をしめつけ、こするのでかゆみが強くなります。
○スカート
タイトなズボンは避けましょう
細身のジーンズがはやってますね。でもかゆい時は、おしゃれはしばらく待って下さい。
夜寝るときは皮膚温があがるので、特に痒みが強くなります。下着を全てとって、シルクパジャマでお休みください。スエットはご法度です。
○シルクパジャマ(下着をつけない)
ジャージ、スウェットはやめましょう
パジャマにもポリエステルが使われています。必ず素材をチェックして下さい。
フリースを、ねまきにしていませんか?
トイレを使ったときに、ウオッシュレットを使われてませんか? これはかゆみを強くします。
皮膚は不必要に水にぬれないほうがよいのです。
トイレ後はティッシュで優しく抑えて、おわりにしてください。
軟膏はぬりません下着の中は皮膚が薄く、外用剤の吸収のとても高い部分です。
そういう場所には何も外用しないのが一番です。
入浴は短く、せっけんは中止しましょう入浴で暖まると、それだけでもかゆみが強くなりがちです。カラスの行水がおすすめです。せっけんは使用しなくても、においの心配はありません。
デリケートゾーンのかゆみの原因を、「不潔のため」と思っていませんか? ゴシゴシ洗って、皮膚の角質をこわして、かゆみが強くなる方があります。
かゆい時は、せっけんを中止して、タオルでこすることも中止して下さい。
簡単に流すだけで十分です。