お題 テレホンカード
タカツキミコ(pytie)


テレホンカード


 



 顔を見たらきっとうまく言えないから
 
  さっきからずっと電話ボックスを見上げている
 
  昔は素直に言えた言葉が今は喉の奥につまってでてこない
 
 


 雨が降りだしそうだ。
  雨が降ってきてしまいそうだ。
 
  もうどうでもいいやって気分で
  オレはまだ緑の電話を見つめている。
 

  ポケットの中にはカードが一枚だけ入っている
  こんな日に携帯を忘れるなんて、ついてない。
 
  雨が降る
 
  冷たい雨。
 
  でもきっとこれは罰だから。
 
  あれほどまでに正しい兄サマに逆らったオレが悪いのだから
 
  まだ踏ん切りがつかないで、見上げる緑の電話ボックスの隣に、
 
 現れた黒い影。
 
  言葉もなくして見つめるオレを少し怒ったような顔で
  包み込むアナタ


 乱暴だけど確かにつたわってくるぬくもりが

 
  喉の奥でつまっていた言葉を溢れださせる


 ごめんなさい・・・



 アナタは何も言わなかった。
 何も言わないままオレを抱きしめていた。


 いつも感じていたぬくもりに安堵するオレの指からすべりおちる

 一枚のテレホンカード




 

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コメント

どこが、どこがポエムなの〜〜〜〜〜(涙)それはタカツキが一番よくわかってますので、
何も言わないでやってください・・・。すいません、どうも私がポエム書くと小説になるんですよ。
実際のポエムはもっと短くても全然オッケーですからね!皆さんの素敵なポエム、お待ちしております。
一応これも、タイトルと詩の中にお題をいれてみましたが、タイトルはお題じゃなくても結構ですよ!