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「トリック大作戦」

     

  上の画像は香港版VCDのジャケット(表、裏)です。香港版DVDジャケットの方がもっとバカっぽいのですが(笑)、残念ながら私は持っていません(^_^;)。

1991年 原題:整蠱専家  英語題:Tricky Brains
監督:王晶(バリー・ウォン)
脚本:王晶(バリー・ウォン)
撮影:鮑起鳴(ピーター・パオ)
出演:周星馳(チャウ・シンチー)、劉コ華(アンディ・ラウ)、關之琳(ロザムンド・クワン)、邱淑貞(チンミー・ヤウ)、呉孟達(ン・マンタ)、李子雄(レイ・チーホン)、程東(チン・トン)

ストーリー
  グージン(周星馳)は自他共に認める「イケテル詐欺師」。今日も彼のオフィスには「妻と離婚できるようにトリックを図って欲しい」という依頼者がやって来るが、逆にグージンは依頼者をお得意のトリックで精神病院送りにしてしまう。実は、依頼者の妻の方が先に「夫と別れたい」とグージンにトリックを依頼していたからであった。
  人のいい青年・マンキッ(劉コ華)は昇進祝いのビックリパーティで同僚のバナナ(邱淑貞)のいたずらから、入社したばかりのロッイー(關之琳)を娼婦と勘違いして、彼女を怒らせてしまう。しかし、これがきっかけでマンキッとロッイーは恋に落ち、付き合い始める。
  実はロッイーは会社の社長の娘で、身分を隠して一般の社員として働いていた。ロッイーの婚約者、マッゲイ(李子雄)はマンキッとロッイーを別れさせようと、ロッイーや社長に悪い噂を吹き込もうとするが、2人は全く信用しない。マッゲイはマンキッを陥れるために、グージンにトリックを依頼する。
  グージンはマンキッの父親・チェー(呉孟達)と以前関係があった女性を買収し、チェーとその女性の間にできた息子と偽って、チェーとマンキッに近づく。人のいいチェーとマンキッ親子は、グージンを本当の家族だと信じ込み、自分達が勤める会社に入社させたりと色々と便宜を図る。グージンはマンキッを陥れるために、ディスコで乱闘騒ぎを起こしてマンキッを警察に連行させたり、催淫薬を飲ませてロッイーの目前で嫌らしい行動をとらせようとするが、いずれも決定打にならない。
  業を煮やしたマッゲイは早くマンキッを片づけるようにグージンをせかす。グージンはマンキッが担当する重要な顧客の取引をめちゃくちゃにして、チェーとマンキッ親子を解雇に追い込む。この様子を見て、マッゲイはひとりほくそ笑む。仕事を終えたグージンは姿を消そうとするが、チェーとマンキッ親子は彼の誕生日のお祝いをしてくれる。自分のせいで職を失ったのに、親切にしてくれる2人にグージンは初めて「良心の呵責」を感じ、2人が眠っている間に家を出る。
  バナナは会社の内線電話を取り違えたことから、マッゲイがグージンに依頼してチェーとマンキッ親子を陥れたことを知る。バナナはグージンのオフィスに殴り込み、2人を助けるようにグージンに頼むが、グージンは「人を騙しても後悔しない」という「詐欺師の掟」を破ると自分は「重い罰」を受けなければいけない、と言ってなかなか首を縦にふらない。バナナが「重い罰」とは何かを問いただすと、グージンは「一生、女の子とデートできない」と答える。バナナは「それだったら私があなたとデートしてあげる」と言い、この言葉にグージンは協力することを決心する。
  グージンはバナナと一緒に家に戻り、チェーとマンキッに真実を話す。今まで騙されていたと知ったマンキッは、「お前のしたことを許せない」と叫んで家を飛び出る。そこへ、ロッイーが現れ、マンキッに自分が社長の娘であることを告白する。マンキッは愛していたロッイーまでもが自分を騙していた、と思い込み姿を消してしまう。
  マンキッを失ったロッイーはマッゲイとの婚約発表を決意する。グージン、チェー、バナナは婚約を阻止するためにマンキッを探し出し、4人で婚約発表パーティに忍び込む。マンキッたちはロッイーを助けようとするが、4人の前にマッゲイと手を組んだ「トリック大王」(程東)が立ちはだかる。「イケテル詐欺師」グージンと「トリック大王」の間で「激しくもバカバカしいトリック大合戦」の火蓋が切られた...。

この作品の見所
  私が周星馳(チャウ・シンチー)に転んだ頃(1999年)は、日本での周星馳(チャウ・シンチー)の知名度は非常に低かったです。香港電影迷以外はほとんど彼のことを知らなかったと思います(^_^;)。日本公開された作品もビデオ化された作品も少なく、いつも周星馳(チャウ・シンチー)迷の間で「もっと星馳の作品をビデオ化してくれればいいのに」と嘆いていました。挙句の果てには「共演者の名前を大きく出してもいいからビデオ化して欲しいよね」という話が出て、仲間内で勝手にビデオのタイトルを考えたりしていました(^_^;)。ちなみに、この作品には「アンディ・ラウのサラリーマンはツライよ」というタイトルを当時勝手につけていました(爆)。

  「少林サッカー」の大ヒットのおかげで日本のメーカーもやっと星馳作品の面白さに気づき(笑)、2003年秋に未公開作のDVDボックスを発売しました。長年の夢がかない、万感の思いです(*^_^*)。各作品のDVDには香港版オリジナル予告編と周星馳のインタビューが収録されています。インタビューでは星馳本人が各作品について語っているのですが、このときの星馳は「やる気のなさ」全開です(爆)。作品も面白いですがインタビューを見るだけでもかなり笑えるので(^_^;)、興味がある方はレンタルDVD(ビデオ)でご覧になって見てください。

  1991年は星馳がマネーメイキング・スターとして飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃です。この作品の原題である「整蠱専家」とは、「高額の報酬と引き換えに策謀によって依頼人の指定する人物を陥れる専門家」のことで、口八丁手八丁、あらゆるトリックで人を騙していく「イケテル詐欺師」グージンを星馳はイキイキと演じています。共演の華仔もいつもの2枚目ぶりはどこへやら(^_^;)、コミカルな演技全開です。ビックリパーティで娼婦に言い寄られてドギマギしたり、満員のエレベーターの中でガラスに押し付けられて顔がツブれたり、美男台無しのベロベロバア顔をしたり(^_^;)、星馳と2人でスーツ姿で出勤するときに突然ミュージカル風のダンスを踊ったりと爆笑シーンの連続です(笑)。特に大笑いしたのが、催淫薬を飲まされたマンキッが映画館の中で我慢しきれず隣の席の星馳にキスをしてしまう場面です(^_^;)。この時の2人は本当に唇にキスをし、終わった表情は演技とはいえ、さほど嫌でもなさそうでした(爆)。

  マッゲイとの婚約披露パーティ会場で繰り広げられるグージンと「トリック大王」の対決は抱腹絶倒です(笑)。グージンは「無敵整蠱箱」からありとあらゆる秘密兵器を出して戦うのですが、兵器が出てくるたびにストップモーションになり、名前と効果について逐一ナレーション説明が入ります(^_^;)。「嘘のアンパン」(このパンを食べると嘘をつく)や「懺悔のアメ」(このアメをなめる自分の恥ずかしい過去を語り出す)など、バカバカしい秘密兵器がこれでもかと出てきます(笑)。いま見てもかなり笑えるのですが、インタビューの中で星馳は「いまだったら、もっと面白いものが撮れる」と語っています。やはり自分で監督をするようになると、過去の作品に対しては反省する面が多くなるようですね(^_^;)。

  以前、池袋にある中華レンタルビデオ屋「三栄」でこの作品の台湾版「整人専家」を借りたことがあります。台湾版なので北京語吹き替え(本人の声ではない)でしたが、香港版ではカットされたシーンが収録されており時間も30分近く長かったです(^_^;)。カットされたシーンも結構面白かったので、興味がある方はご覧になって見てください(*^_^*)。ここ数年行ってないですが、たぶん今も「三栄」はあるでしょう(^_^;)。

  華仔と星馳は2人ともTVB俳優養成所の出身ですが、映画で共演したのは「ゴッド・ギャンブラー2」(1990年)とこの作品の2作だけです。このDVDに収録されているインタビューで星馳は「華仔とはまた共演したい」と語り、華仔もある新聞のインタビューで「いま一番共演したい俳優は周星馳(チャウ・シンチー)」と語っています。いまの2人が共演すれば、また違った面白い作品になると思うので、ぜひ共演を実現して欲しいです。2人とも忙しいので、スケジュールを合わせるのが大変でしょうけどね(^_^;)。

     


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