正常な甲状腺ホルモンの分泌

甲状腺は首ののど仏のすぐ下に位置し、食道の周りを包むように
貼りついた状態であります。
縦4cm横2〜3cm、14〜18gの大きさで蝶が羽を広げたような形をしています。

視床下部より甲状腺ホルモン放出ホルモン「TRH」が分泌されると

その指令を受けた下垂体が
血中の甲状腺ホルモンが少なくなった時
甲状腺刺激ホルモン「TSH」を分泌します。

甲状腺刺激ホルモン「TSH」は甲状腺の細胞膜上にある
甲状腺刺激ホルモン受容体「TSHレセプター」を刺激します。

甲状腺刺激ホルモン受容体を刺激された甲状腺はヨードをとり込み
ヨードを4つ持った「T」(サイロキシン)と
ヨードを3つ持った「T」(トリヨードサイロニン)というホルモンを

必要分だけ分泌します。余った分は甲状腺内に貯蔵されます。

T」や「T」のほとんどは血液中で
サイロキシン結合たんぱく(TGB)というタンパク質と結合しますが

甲状腺ホルモンとして実際に働いているのはタンパク質と結合していない
FT4」遊離T4と「FT」遊離Tなので、
血液検査ではこの数値が重要になってきます。

甲状腺ホルモンが正常に分泌されると
たんぱくの合成が促進され新陳代謝が高まり細胞が活性化されます。

つまり炭水化物、脂肪、タンパク質など、摂取したものをエネルギーにする
役割を担っているわけです。
身体の元気、パワーの源ですね。
そしてまた身体の維持、成長にかかせないものなのです。