あなたは大丈夫−肝炎

富山医薬大付属病院 渡辺 明治

肝炎にはこれといった自覚症状がないために、血液検査(肝機能検査)をしなければ自分が肝臓の病気にかかっているかどうかはわかりません。過去に大きな手術または輸血をうけたことのある人、目ごろからお酒や薬をよくのむ人、肥満している人、家族に肝臓病患者がいる人などでは、G○T、GPT、γ−GTPなどの肝機能検査に異常がみられる可能性が高いのです。

慢性の肝臓の病気の中で最も多いのはB型慢性肝炎とC型慢性肝炎ですから、肝機能検査に異常がでた人や手術時に輸血をうけたことのある人などは、HBS抗原検査やHCV抗体検査などの肝炎ウイルス検査を受けていただく必要があります。これらの検査が陽性であっても慢性肝炎でないこともありまずので、一度は専門の内科医師(消化器科または胃腸科)を受診して、さらに詳しい検査を受けていただくことが大切です。肝臓病がどこまで進んでいるのか、インターフェロンなどの治療を必要とするのかどうかを決める必要があるからです。

慢性肝炎であることがわかれぱ、自分自身で肝機能検査の意味を理解したり、治療法のことや日常生活の注意点などの知識を身につけることが大切となります。そこで、私たちの病院では、肝炎の患者さんに集まっていただき、定期的に「肝寿会学習会」を開催しています。どなたでも無料で参加できますので、ご参加をお待ちしています。

(内科)

上記は2002年(平成14年)8月21日(水)の北日本新聞に掲載されました。
肝寿会学習会開催については、病院内掲示及び当ホームページのトップページの「お知らせ」でご案内しています。


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