第31回「肝寿会」肝臓教室
2016.4.23
講師:田尻 和人
肝臓病は症状が出にくく、気付かぬうちに肝硬変へと進行します。 黄疸・腹水などの肝不全症状が出現して初めて気づかれることもあります。
患者さんも肝硬変に対して正しい知識を持つことが重要です。 肝硬変は肝臓だけでなく、全身の様々な異常を引き起こす病態であり、 その管理には慎重な対応が必要となります。
しかし肝硬変の最大の原因疾患である肝炎ウイルス治療がここ最近飛躍的に進歩していることもあり、 肝機能が保持されているうちに病院を受診できれば、病気を治癒できる可能性もあります。 肝硬変自体の診断・治療も進歩がみられてきています。
慢性肝疾患といわれた方、肝硬変といわれた方は定期的に医療機関を受診いただき 、担当の先生とよく相談し、肝予備能を良好に保つよう心掛けましょう。
目次ページ 1 肝硬変のトータルマネジメント ページ 2 今日のお話し ページ 3 これまでの肝臓内科医の立ち位置@ ページ 4 これまでの肝臓内科医の立ち位置A ページ 5 肝炎関係の国家予算 ページ 6 肝疾患の大きなパラダイムシフト ページ 7 肝硬変患者さんの数とその内訳 ページ 8 肝硬変症とは ページ 9 肝硬変にみられる身体所見 ページ 10 > 肝硬変にみられる症状 ページ 11 肝硬変の機能的分類 ページ 12 肝硬変の定量的評価 ページ 13 肝硬変の定量的評価と予後との関連 ページ 14 肝硬変の臨床経過 ページ 15 肝硬変患者の予後 ページ 16 これまでの肝硬変患者の管理 ページ 17 病態 ページ 18 肝硬変は全身に影響を及ぼす疾患 ページ 19 肝硬変は進行すると全身の臓器障害につながる慢性疾患である ページ 20 サルコペニア ページ 21 サルコペニア診断基準 ページ 22 肝硬変とサルコペニア ページ 23 肝硬変と栄養 ページ 24 肝硬変の今後の管理について ページ 25 肝硬変患者のQOL ページ 26 CLDQを用いた肝硬変管理 ページ 27 当大学での肝疾患管理 ページ 29 肝硬変患者に対する介入の試み ページ 30 肝硬変トータルマネジメントにむけた動向 ページ 31 最近登場した薬剤@:レボカルニチン ページ 32 最近登場した薬剤A:トルバプタン ページ 33 最近登場した薬剤B:ナルフィラフィン ページ 34 間もなく登場する薬剤:リファキシミン ページ 35 はたして肝硬変自体は治るのか? ページ 36 肝線維化に対する治療開発 ページ 37 今日のまとめ |