2009/7/30(木)
【合コンの日3】
(前回までのあらすじ)
合コンの自己紹介で、ちょっとしたイレギュラーからPanasonic法務部の主任というドエライ肩書きを背負う羽目になった藤月。それならもう仕方ないと諦めて盛り上げ役に徹することを心に決めるが、二次会へ向かう途中思わず相手の女の子の一人に実はその肩書きが嘘だったことを告げたのだった。
コンビニから出てきて一言二言交わすなり、いきなり俺の自己紹介嘘発言を聞かされて、女の子ポカーンとしてるわけですよ。コンビニから出てきたら待たれてて、いきなりそんなこと言われた日にゃ完全に何だこいつって感じにもなるわ。俺なんか言ってからそれに気づいちゃって、穴があったら入りたいですよ。や、性的な意味ではないですぞ。(ムック)
で、ポカーンから復帰したその子が聞くわけだ。
「えーと、ほんとに違うんですか?」
「ほんとだったらどんなにか良かったんですけど。。。」
言っちゃったものは取り返しつかないので、とりあえず肯定。
もう、俺の心境としては魔女裁判に近いものがあるね。じわじわと炎で焼かれてく、あの感じよ。あの感じよって経験したことないんだけどさ。とにかく炎が迫ってきてて熱い熱い!とか上島竜平みたいなリアクションとってる俺が脳内にいるわけ。俺のどこにそんな余裕があるのか知らないけど、スーパージョッキーの熱湯コマーシャルが脳内でリピート再生されてまして、妙に面白くなっちゃいまして。
もちろん表情には出してないし、俺も笑わせようとか思ってこんな話切り出してるわけじゃないんだけど、なぜか脳内は上島竜平が熱湯風呂の上で手足をプルプルさせて「押すなよ!絶対押すなよ!」とか言ってんですよ。その状態で、女の子が言うわけ。
「え?じゃあ、本当はなにを…?」
って。
バシャーン!熱い!!あっつつつつつ!!!バシャバシャビターーン!(氷を体にかけながら)「殺す気か!」って上島のリアクション芸が再生。
「はぁ、コンビニで黒田君の先輩などを少々…」
俺はそんなふらふらの上島を誘導して、また熱湯風呂の上へセッティングし、「押すなよ!お前ら今度こそ押すなよ!」というシチュエーションへ戻す。
「え?じゃあアルバイトで?」
バッシャーン!!あふっおほっ!!熱い!あっつい!!バシャバシャビターンビターン!!「いい加減にしろー!訴えるぞお前!!」
「えぇ、まぁ」
ふらっふらの上島がヨタヨタと熱湯風呂へ歩いていく。
そんな脳内劇場が繰り広げられてまして。
もう自分でも訳が分からない。どれだけこの妄想を消そうと意識しても上島は消えないんだ。それどころかクルリンパッとかの小ネタが走馬燈のように流れてきて、自己主張をやめない。そうこうしてるうちに、上島竜平がまた熱湯風呂の上にスタンバイ完了ですよ。「いいか!俺のタイミングがあるんだからな!押すなよ!!」とフリまでしてくれてます。そこにね、女の子が近づいてくるんですよ。お、今度は杓子を使って熱湯を浴びせるのか?などと考えてたら、発された言葉は
「じゃあ、このことは内緒にしておきますね〜」
「は!?」
予想外の展開に、上島はビートたけしに蹴られてどっかに転がって行っちゃいまして。俺としては、ずっと嘘ついたままで後でモヤモヤするよりかは、今バラしちゃって楽になろうって魂胆だったわけだ。どうせこんなの後でそれがみんなの知るところになって、「なによ藤月さん〜、さっきこの子に聞いたけど、あなたいい年こいてコンビニアルバイターなんですって!?ウケルー!なに主任とか偉そうな嘘ついちゃってるわけ?ウケルー!器ちっちゃい、ウケルー!」って感じで徹底的にいじられてやろうって、その後部屋に帰ってその子らの顔思い出して思いっきりオナニーしてやるぜウケルー!とかくらいに思ってたのに、こんな俺に気を遣って内緒にするとか言ってくれちゃってるわけですよ。びっくりしちゃいまして。
「いや、あの、怒らないんですか?」
って思わず聞いちゃいましたからね。
そしたら、
「え、怒ったほうが良かったですか?別に、今バラしてくれたんで…。あ、そうなんだ〜とは思いましたけど…。あ、それか、他にも嘘あったりするんですか!?」
「いえ…ないです…」
俺ポカーン。こんな子いるんだなぁと素直に思った。
で、
「あの、今度遊びに行きません?二人で」
とか言っちゃってて。
どっかの少女マンガのような、本当の話。
そんな彼女とこの前の日曜デートしてきました。
いや、まったく、何のオチもない日記で申し訳ないですなぁ。(ニヤニヤ) |