サンタ: |
「だからな、カップル全員の靴下に今年は天ぷらを入れてまわろうと思ってるわけよ」 |
トナカイ: |
「靴下ヌルヌルになっちゃうじゃないですか」 |
サンタ: |
「ヌルヌルってお前、ヤらしいトナカイだな」 |
トナカイ: |
「あんたの脳内、どうかしてると思います」 |
サンタ: |
「それでよ、かき揚げか紅ショウガ天か、どっち突っ込もうか迷ってんだけど、お前どう思う?」 |
トナカイ: |
「いや、そもそも天ぷらから離れましょうよ。なんでクリスマスプレゼントが天ぷらなんですか」 |
サンタ: |
「俺なんてこの年で彼女もいないってのに、なんで他人の幸せ応援せにゃならんのだ。分かれよお前」 |
トナカイ: |
「いやいや、それが仕事でしょうよ。っていうか、カップルの人たちって靴下ぶらさげたりしてないと思うんですけど」 |
サンタ: |
「タンス開ければ靴下なんていくらでも入ってるだろ。お前、住人びっくりするぞ。朝起きて靴下履こうと思ってタンス開けたら、一足残らず天ぷらが入ってるんだからな」 |
トナカイ: |
「そんなことしてたらさすがに見つかりますし、そもそもタンス開けてまで靴下に天ぷらねじ込みたくないですし、っていうか全部の靴下に突っ込むんですか!?…それよりまともなプレゼントあげましょうよ」 |
サンタ: |
「ち、なんだよお前。分かった、じゃあまともなプレゼントな。女性にはぬいぐるみなんかでどうだ」 |
トナカイ: |
「かなりマシになったじゃないですか。あ、でも靴下に入んないんじゃないですか?」 |
サンタ: |
「そこはお前、サンタの腕の見せ所だろ」 |
トナカイ: |
「ほほぅ」 |
サンタ: |
「いいか?プレゼントってのは要は渡せばいいわけだ。靴下じゃなくても」 |
トナカイ: |
「まぁ、そうかもしれませんね」 |
サンタ: |
「で、よくありがちなのが、寝て起きたら枕元にプレゼントってのだよな。あんなん駄目だ。オーソドックスすぎてサプライズがない」 |
トナカイ: |
「あぁ、まぁそれは確かにあるかもしれませんね。小さい子供にならそれでもいいでしょうけど、そこそこ成長した女性にはウケないかも…」 |
サンタ: |
「そう、そこでだ。いいか?女が男の部屋でクリスマスケーキを食ってるだろ?電器消して机にキャンドルなんか灯してよ」 |
トナカイ: |
「えぇ」 |
サンタ: |
「そこで、そのケーキの中からバービー人形が出てくるんだ」 |
トナカイ: |
「いやいやいやいや怖ぇーー!!ッ怖えぇーーーーッ!!!しかもぬいぐるみじゃないし!」 |
サンタ: |
「どうだ、サプライズだろう」 |
トナカイ: |
「サプライズすぎるわ!!」 |