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将軍様いますかー?将軍様ー? |
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む?一体のやつが来おったな…?
最近あの坊主め少し調子に乗っておる…。ここは一つ、我が城秘伝の隠れ扉に身を潜めておいて、後ろから驚かせてやろうではないか。小僧の慌てふためく顔が目に浮かぶようじゃ、ニヤリ。 |
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あれ〜?将軍様いないのかなぁ…?
ここかな?ガラガラ。 |
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おわぁッ怖ーーーーッ!!!
何でわかんのアンターーーーーッ!!? |
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あ、そこはホラ、あの『クルクルッポクポクポクチーン!』で。 |
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えぇっ!?さっきそれやってなかったでしょー!!? |
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やったよ、やった。クルポクチーン!って感じで。 |
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け、けど…、この扉ってじっくり見ても分かんないくらい巧妙に隠されてるんだけど…。 |
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うるっせぇなこのナマズヒゲ… |
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ビクッ!?
(今小声で「うるっせぇなこのナマズヒゲ」って言われたーー!!) |
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ところでそれはそうと、実は今日は将軍様にお願いがあって参りまして。 |
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…ほぅ、お願いとな。申してみよ。 |
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えぇとですね、近々忘年会をするんですが… |
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…ん?坊主だよな、お前。 |
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そうなんですよ〜、だから和尚様の目があるから寺じゃ酒飲めないんですよ。なので、場所を提供して欲しいというのが一点。 |
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一点?まだあるの? |
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えぇ、城の女の子を数人見繕って欲しいというのがもう一点。 |
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坊主だよな?お前。 |
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あとは余興として将軍様に裸で踊ってもらえれば…。 |
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ワシの尊厳を踏みにじる願いが余興扱いかよ…。 |
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お願いしますよ〜。 |
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たわけものが、そんなもの聞くわけが無かろう。
本来なら打ち首もんであるが、情けでそれは許してやる。とっとと帰れ。 |
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アァ? |
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うおッ!怖ッ!!? |
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すみませんねぇ将軍様。僕もこんな失礼なこと頼みたく無かったんですけど、あるじゃないですか、メンツとか。ここはこの坊主の顔を立ててやっちゃくれませんかねぇ…? |
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い、いや待て…そういうわけにも…。
ワシにも一国の主としてのメンツが…。 |
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…あ、ではこうしましょう!とんち勝負しましょう。
僕が勝ったら将軍様は僕の願いを聞く、将軍様が勝ったら僕は将軍様の願いを何でも聞く。これでどうです? |
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む。なるほど…。
…よし、よかろう。ワシもちょうどお前に出すために暖めておいた問題があることだしの。負けぬわ。 |
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では決まりですね。
それでは将軍様から出題してください。 |
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良かろう。後悔するでないぞ? |
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望むところです。 |
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ここに広げた風呂敷があり、その上に壺が乗っておる。
さて一体、手を触れずにこの壺を風呂敷の外に出してみよ。もちろん、壺を転がしたりしてはなら… |
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出来ました。 |
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早ーーーい!!オラぶったまげたぞッ!! |
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では次は私からの出題ですね。 |
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あ、あぁ…。どんと来るがよい…。
お主の問題も即答してくれるわ。 |
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nは2より大きい自然数であるとします。 |
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ん? |
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このとき、Xn+Yn=Znを満たす、自然数X、Y、Zは存在しないということを証明してみてください。制限時間は30分。はいスタート! |
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………ん? |
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将軍様、意外に小さかったわね〜。 |
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こらこらかよちゃん、そういうことは言っちゃいけないぞ。 |