サザエ: |
「おじき!おじき!!」 |
波平: |
「なんや、サザエやないか。どうした、そんな声荒げよってからに」 |
サザエ: |
「カツオの奴が、組の掟をやぶりおったんですわ」
※組の掟=学校から帰ったらまず宿題 |
波平: |
「なんやて?」 |
サザエ: |
「あいつに何とか鉛持たせたまではいいんですが、ちょっと目ぇ離した隙に窓から…」
※鉛=鉛筆 |
波平: |
「で、どこ行ったんか検討はついとるんやろのォ?」 |
サザエ: |
(おじき本気や!本気で怒っとる!) 「いえ…、すんまへん」
|
波平: |
「このっボケが!お前の弟分やろうが!!」 |
ワカメ: |
「カツオのアニキなら、余所のシマで見たで」 |
波平: |
「余所のシマ…やと?」 |
サザエ: |
「…!中島組!!」 |
ワカメ: |
「そういえば、中島組の若頭とは仲ええって聞いたことありますわ」 |
フネ: |
「ちょっと待ち。今、中島組って言うたか?」 |
波平: |
「フネ…。なんや、何かあるんか?」 |
フネ: |
「中島組て確か、引退したはずの親分がまた戻って来てガラリと雰囲気変わったっていう話聞くで」 |
サブ: |
ドンドン
「サブです」 |
フネ: |
「入り」 |
サブ: |
「失礼しやす」
こちら、ご依頼戴いとりましたブツになりやす。 |
フネ: |
「ほぅ、まぁまぁの純度やね。さぞかし、ええもん出来るやろ」
※純度=酒粕のこと |
フネ: |
「ところでサブ、お前、最近の中島組のこと詳しいか?」 |
サブ: |
「中島組ですか…。…いえ、親分が復帰したっていう話くらいしか…」 |
サザエ: |
「どっちにしろ、行ってみるしかないか…」 |
ワカメ: |
「しかし姐さん!アタシは姐さんのことが心配や!」
※急ぐあまり裸足で出かけないか |
マスオ: |
「ワシが行く」 |
サザエ: |
「あんた!!」 |
波平: |
「やれるんか?」 |
マスオ: |
「やりますわ。可愛い弟分の為や」 |
フネ: |
「アンタ…」 |
波平: |
「わかっとる。よし、ほなマスオ、お前が行け」 |
マスオ: |
「光栄ですわ」 |
波平: |
「マスオ。分かっとるやろうとは思うけどな、行くからにはついでにタマ取ってこいや」 ※夕飯になってもタマが帰ってこないので、ついでに探してきてもらえると有難い |
カツオ: |
ガラガラ
「帰ったでェ!」 |
サザエ: |
「カツオ!!お前ちょっと来んかいボケェ!」 |
カツオ: |
「イテェ!何するんや姐さん!」 |
波平: |
「カツオ、お前どこで何しとったんや。もうちょっと遅かったらマスオが動いとるところやったんやで」 |
カツオ: |
「ま、マスオ兄さんが!?」 |
マスオ: |
「久しぶりにこの腕ふるえるかと思うたんじゃがのう」
※ただでさえ肩身が狭いので、ポイント稼ぎできるかと思った |
波平: |
「で、や。納得のいく説明聞かせてみィや」 |
カツオ: |
「…組の掟破ったんは悪かった。けど、隣のシマの奴らが最近調子乗っ取るみたいやったから、ワイが中島の若頭と組んでそいつらを殺しまくってきたったんや!」
※最近隣町の野球チームが連勝してて調子のってたから、中島たちと野球してアウトを取りまくった |
波平: |
「ボケがッ!誰がそんなんせぇ言うた!!組の掟も守れん奴が、いっぱしの口聞いとるんちゃうぞ」
ガシャッ!パァンパァンパァン! ※銃声ではありません。
ガシャッ!=波平が立ち上がる時に花瓶が倒れた音
パァンパァンパァン!=平手打ち |