2003/10/1 (水)
池山日記 【ロード・オブ・ザ・メガネ5〜恋と友情のクロスカウンター】
〈前回のあらすじ〉
選挙管理委員の任期が終わり、俺と望ちゃんの接点も無くなったと思われたが、望ちゃんの勇気に救われて、俺と望ちゃんは一緒に帰るようになった。
〈前回の続き〉
最初、100m先の自動販売機で待っていた望ちゃんだったが、次の日からは早くクラスが終わった方が相手の教室に迎えに行くことになった。
俺と望ちゃんは一緒に帰るようになって、お互いのことをいろいろ話すようになった。
実際、小学校のとき2年間も同じクラスだったにも関わらず、俺は望ちゃんのことを何も知らなかった。
例えば、趣味。
望ちゃんの趣味は、主に読書と映画鑑賞。
小説は特にサリンジャーが好みで、映画は父親の影響で「素晴らしき哉、人生!」とかのスクリューボール・コメディが好きだった。
一方、好きな本「電影少女」、好きな映画「美少女戦士セーラームーンSuperS外伝 亜美ちゃんの初恋」の俺とは一ミリも接点がなかったはずなんやけど、なぜかいつも話は盛り上がった。
大体、俺があほな話をして、望ちゃんが笑って相槌を打つ感じやった。
俺の話はほんまにあほで、例えば「『あぁっ、女神さまっ』のベルダンディーがかわいい。」という話やとか「ドラクエ3の最後の鍵の在りかを発見した喜び」という話やとか「トイレに入って用を足したものの紙が無くって教科書をつかった」という話・・・って今冷静に思い返したら、俺のトークの引出しには「漫画」と「ゲーム」と「シモネタ」しかない!!!(泣
まぁ、今もほとんど同じようなもんやけどな、「就活失敗談」がないだけで(大泣
よくも、こんな男と一緒に帰ってくれたもんやで、望ちゃんも。
まぁ、そんなこんなで二人の距離はだんだん縮まっていったんやけども、
ある日、話の流れで、俺の成績が散々足るもの(当時学年で底から10番以内くらい)なんを知った望ちゃんは「私の家で一緒に勉強しよう。」と心強い提案をしてくれた。
そして、望ちゃんが塾のない日は大体帰りにそのまま望ちゃんの家に寄って二人で勉強会をするようになった。
当時、望ちゃんは学内でもトップクラスの成績で県内一の進学校「希望高校(仮名)」を目指すくらいやったから、一方的に俺が教えてもらうんやけど、それでもすごく楽しかった。
あと、家に行くということは、当然望ちゃんのお母さんやお父さんに会うことになる。
年頃の娘が男を一人連れてくる、というシチュエーションに両親(特に父親)が反対せえへんか心配やったんやけど、そこは唯一の特技:「気さくさ」を最大限に活かして「あほやけど憎めない」キャラを獲得!!夕飯をしょっちゅう頂くことになった。
まぁ、実際いいご両親やったけどな。優しいし。
そんな幸せな日々を過ごしていたある日、俺がもそもそと昼飯を食べてると、妙に顔をにやつかせた藤月が俺のクラスに来て、突然こんなことを言い出した。
藤「なぁ、池山。今度の休み一緒にエキスポランド行かへん?」
池「おいおい、何が悲しくてせっかくの休みを男と二人、花の遊園地ですごさにゃあならんのや!なぁ、藤月よ。」
俺がそういうと、藤月は焦って訂正した。
藤「違う違う、川原さん(藤月のクラスメート(女子))も一緒やし、武村さん(望ちゃんの苗字(仮))も一緒やで。」
なんで藤月の口から望ちゃんの名前が出てくるのか、すごく疑問やったけど、好きな人が来るんやったら俺も行かんわけにはいかん。
池「ん〜、じゃあ行く。」
藤「じゃあ、決まりな。」
そんな具合で、急遽、藤月・川原さんと池山・望ちゃんのダブルデートが組まれた。
急遽決まったWデート
加速する俺と望ちゃんの日常
藤月の日常とのクロス
時は絶頂を迎える・・・
次回、「ロード・オブ・ザ・メガネ6〜ポパイ、野菜嫌いに!!」
お楽しみに〜。
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