世界の変化の波に乗る安心

アジア政党国際会議
 「前衛」誌12月号に第3回アジア政党国際会議に参加した不破議長の報告が載りました。この会議は9月3日から5日の3日間、北京で開かれました。
 「赤旗」に記事が載り、「前衛」11月号にはこの会議の記録=不破議長の発言、採択された「北京宣言」、開会式での曽慶紅氏の演説、参加政党、中国紙「環球時報」の記事など=が載っていて、かなり詳しい内容が分かるのですが、改めて議長の生きた言葉で報告を受けると胸躍る思いがします。
 マスコミはこの会議を無視しました。大事なできごとを無視する異常さという点では「9条の会」に続くものです。
与野党の別なく一堂に会する
 不破議長はアジアについて「面積では地球の陸地の3分の1、人口は6割」といい、「@発達した資本主義の国ぐに、A社会主義をめざす国ぐに、B第二次世界大戦後に新たに独立した国ぐにを中心としたアジア・アフリカ・ラテンアメリカの国ぐに、C旧ソ連・東欧圏で体制崩壊を経験した国ぐに」、そのすべてがそろっている多彩な政治傾向を示し、「その四つの流れを横断する形で、35の国から、83の政党、約350人の代表が参加」したと、会議の意義を強調しました。「政権党と野党の区別なしに、その大陸のすべての政党が集まるという会議は、ほかの大陸にはいまだかつて存在したことがありません」。しかも政権首脳部が大集結しているのです。
楽しい不破さんの交流
 不破議長は、多くの国の政党と交流していますが、それぞれの国をどう見るか、一方的に決めつけられない例としてパキスタンとの交流をあげています。パキスタンの現政権は軍事クーデターで誕生した政権ですが、政権党の幹事長は日本共産党を尊敬していると言い、不破さんに「北朝鮮問題の解決で役割を果たしてほしい。日本軍国主義の復活を阻止してほしい」、さらに「首都イスラマバードに『赤旗』特派員を」と要請したそうです。
自民党不在、話題にならず
 この会議は討論を経て「北京宣言」を採択しました。「北京宣言」は戦争のない世界へ、国連憲章などを基本にした国際秩序をつくる方向を明確にしました。不破議長は「戦争のないアジア、戦争のない世界をめざして」と題して発言しました。「北京宣言」草案に修正案を出し、「バンドン10原則」が盛り込まれました。
 「北京宣言」は「イデオロギーの違いによってアジア各国の政党の相互接触と協力が妨げられてはならない」と明記しました。不破議長は中国での開催と合わせて「反共主義と原理的に手を切った宣言」と評価しました。
 会議の豊かな内容と日本共産党への注目、不破議長の交流などを多くの人に知ってもらいたいと思います(「前衛」を取り寄せます)。
 日本からは自民党をのぞくすべての党が参加していますが、自民党の欠席は誰も気がつかなかったようです。アジアに背を向け孤立する「アメリカ=世界」の現実です。