九月議会報告 一般質問

不自然な合併の中止を求める3


地方債(借金)をどう見るか
 また、市長は「私たちの時代に作った借金は子や孫に残せない」といった意味の発言もしました。なるべく借金を残さないという姿勢は必要です。しかし、地方債についていえば説明会の資料にもあるように、「世代間の負担を公平化する機能」を無視するわけにはいきません。借金をして作った施設は子や孫も使います。適切な負担を子や孫に残すことは合理性があります。市長は着任以来三十億円の借金を減らしたと強調しましたが、そのために必要なサービスが低下したり、必要な事業を先送りしたりというのではあまりにも消極的ではないでしょうか。地方債についての見解を問うものです。
 また、市長は、国・地方合わせて一千兆円の借金があることを理由に合併やむなしと強調しましたが、国が今年も国債を三十六兆円も計上したことをどう考えるのでしょうか。借金をつくった大本には国の方針と責任があるのに、その国がなんら努力せず、地方だけが国のいうままに合併を進めるというのはどう考えても理不尽ではないでしょうか。合併にほとんど取り組まない県もあることとあわせて市長の見解を問うものです。
「新市将来構想」の実体
 次に「新市将来構想」についてです。「これはバラ色の絵を描いて住民の意思を合併に誘うものだ」という批判がありました。これに対して、市長は「バラ色なはずはない。これは両市村の長期計画をまとめたものだ」と反論しました。これは一体どういうことでしょう。つまり、合併しなくてもやるべき事業を「将来構想」と塗り替えただけということではないでしょうか。「新市将来構想」とはなにか、厳密な説明を求めます。
危険な特例債というアメ
 市長の認識は、合併は国の方針、借金を減らすためという理由を除けば、合併特例債を使ってなんらかの事業をしたいということのように見えました。合併特例債は国が地方にしゃぶらせる「アメ」です。しかし、その借金の七割、事業費総額の67%を交付税で補填するという方針は、地方交付税の絶対額が減らされているもとで最後まで守られる保障があるのでしょうか。南アルプス市が今年の地方交付税の減額に「こんなはずではなかった」と落胆したことは新聞報道で記憶に新しいところです。合併特例債に頼るのではなく、しっかりした財政シミュレーションのもとで必要な事業を進めるという立場に立つべきではないでしょうか。
合併で進んだ過疎化
 単独でいくと表明した長野県の泰阜(やすおか)村は田中知事が住民票を移したことで有名になりましたが、この村の松島村長は「安心の村は自律の村」という著書のなかで、国の合併方針に疑念を表明し、あわせて山村の小規模自治体の将来について深い洞察をしています。また昭和の合併で「周辺部」になった地域が急激に過疎化した事実を示しています。