九月議会報告 一般質問
不自然な合併の中止を求める2
このことについて市長がどう考えているか、あわせて以下の諸点について見解を問うものです。
トンネルは本当に要求か
まずは、トンネル問題です。現在のトンネルは平成二年に建設したものです。完成当時から「なぜ、もっと下に掘らなかったのか」という疑問がありました。このトンネルが以前のトンネルとあまり変わらない高さのところに建設されたからです。それでも、佐藤村長は「合併論議がなければトンネルは問題にならなかった」と明言しました。つまり、トンネルはもともと道志村の要求ではなかったのです。
それほど切実な要求でないトンネルが合併を進めるために掘られてよいのかという疑問が出てきます。しかもコスト削減を目的とした合併なのに百億円にもなるという建設費を投じることが適切かという疑問もあります。さらに合併特例債の一部を投じるという手法についても批判があります。それとは別に、トンネル建設は「できないことを見越して合併の条件にしたのではないか。そもそも道志村は合併を望んでいないのではないか」という見方もあります。市長はこういう疑問や批判にどう答えるのでしょうか。
また、県道であるトンネルをもう一本掘ることに実現性があるのでしょうか。ムダな公共事業にたいする批判が多い中で、わずか建設から十四年しかたっていないトンネルがあるのに新たにトンネルを掘ることが適切とは思えませんし、できるとも思えません。市長としての見通しを問うものです。
関心高かった道志村民
全体として、道志村での説明会では熱心な論議が交わされました。参加者は四会場で百九十八人、村民の一割近くが参加しました。都留市での八会場、市民の一パーセントにも満たない二百六十六人と比べ、村民の不安や疑問の大きさが強く感じられました。質問時間もすべての会場で都留市の二倍を超えました。村の将来について確たる見通しを示されないまま、道志村の百十五年の歴史に幕を閉じるかどうかという問題であり、当然の関心の高さです。
交付税はこなくなるか
説明会では村民から出された疑問にたいして担当職員が説明をし、市長が説得するという対応をしました。そのなかで市長は「都留市も道志村も自主財源がない。交付税がこなくなったらやっていけない」という意味の発言をしました。市長は交付税がなくなると本気で考えているのでしょうか。交付税がこなくなったら合併しても遠からずやっていけなくなるのではないでしょうか。これは重大な発言であり、真意を問うものです。
合併をせず、単独で存続する道を選んだ市町村は全国にいくらでもあります。それぞれ交付税が三分の一減らされた場合などの財政シミュレーションをしています。しかし、交付税がなくなることを想定している自治体はありません。国としてもそんなことはできないからです。