年金改革の課題と視点
今週の「赤旗」日曜版は「年金特集、年金問題のすべて」ともいうべき内容です。共産党の主張や政策だけでなく、「識者はこうみた」では岩瀬達哉さんの文章が良くまとまっていて分かりやすいと感じました。
今週は、これに加えて9日付日刊「赤旗」の「潮流」の全文を紹介したいと思います。怒りは増幅するのではないでしょうか。
高級官僚の高笑い
年金特権官僚の高笑いが聞こえてくるようです。われわれの年金掛け金をグリーンピア(大規模保養基地)建設などに流用、五兆六千億円も使いこみながら、だれ一人責任を問われることもなく、国民にだけ痛みを押しつける年金改悪法成立に成功したのですから▼しかも特権官僚の快適で優雅な老後を保障してくれる天下り制度も温存されました。そのうえ、社会保険庁の事務費を年金保険料から流用できる特別措置も、今年三月末で期限切れだったのに自民党と公明党がさらに一年間延長してくれました▼年金保険料を流用したこの事務費から、交際費や香典、県人会費まで出していた四人の歴代社会保険庁長官は世論の批判を浴びました。しかし、うち三人の元社会保険庁長官は、しっかり関連法人に天下りし、高給をもらっています
▼小池晃参院議員事務所の調査をもとに、天下り問題専門家の堤和馬氏に、彼らの報酬を試算してもらいました。一九九八年に退職した元長官は、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構理事長に天下り。その報酬は月百二万円、賞与が四百七十九万円で年収千七百万円▼さらに船員保険会会長に再天下りし、報酬は月百六十八万円(賞与を含む)。年収は二千万円を超えます。その後の二人の元長官の年収も千九百万円を超えます▼こういう人たちに、爪に火をともすような生活の中から年金保険料を払っている人の気持ちが分かるでしょうか。多分、分からないから年金資金を流用して恥じないのでしょう。
改革から最も遠い年金法
こういう官僚がいることをもちろん国民は知っています。小泉「改革」に支持が集まったのはこういう官僚と対決してくれるという期待も含まれていたのではないでしょうか。しかし、この「潮流」を読めば対決どころか逆に高級官僚の手のひらの上で踊っている小泉首相の姿が見えてきます。小泉首相が「マクロ経済スライド」について知らなかったことも明らかになりました。官僚のいうままに自分が提案している法案の中身も知らないで、「百年安心」などと国民を欺く、許されることではありません。これが「改革」を一枚看板にした小泉政治の象徴的姿です。もちろん、年金法案を「これは公明党の案だ」と胸を張っていた公明党も同罪です。参院選で決着をつけるしかありません。
六月議会は11日から
六月議会は11日から25日までです。24日からの参院選と重なります。一般質問は17・18日です。日ごろ感じている、市政に関わる意見や要求をお寄せください。