年金を考える二つのカギ

 三月議会の一般質問は八日・九日に行なわれます。質問に立つ議員は八人で八日が六人、九日が二人、私は最後なので九日の午前中になります。一般質問の報告は来週からになります。そこで今週は、先日「赤旗」にも連載されている公文昭夫さんの講演を聞く機会があり、公文さんの「2,004年年金大改悪」というブックレットを手にすることもできましので、「年金のここが問題=その基本」というところをおさらいしてみたいと思います。

深刻な滞納者数の示すもの
 まず驚くのは国民年金の滞納者の多さです。01年の滞納率は二九・一%で02年は三七・二%に急増しています。これは全世代の平均ですが、二〇代となると五〇%をこえてしまうのです。
 公文さんは保険料が高くて「払えない」、ひょっとしたら年金制度が破綻するかもしれない、信用できないから「払わない」という国民の強烈な抗議の意思表示と見ます。納入先が自治体から社会保険庁に移って「払わない」ことがむずかしくなくなったことも滞納が増えた原因かもしれません。

極端に長い受給資格期間
 不信感を広げている原因の一つに老齢年金の受給資格期間の長さがあるのではないでしょうか。日本は二十五年間も保険料を納めなければ年金をもらえません。アメリカ、カナダ、オーストラリアなどが十年、ドイツが五年、スウェーデンが一年以上となっています。フランスはわずか三ヶ月です。
 自営業者の場合、一人月1万3300円という保険料はけっして安いものではありません。ましてや厚生年金や共済年金に入らない若者が「こんな先行きの見えない時代に二十年以上も先のための投資ができるか」と考えても不思議ではありません。

法外な積立金、たかる構造
 日本の年金制度の中で最大の問題は積立金です。積立金は02年三月末現在、公的年金全体で約一九五億円に達しています。これは支給総額の五・四年分に匹敵します。
 これも諸外国と比較しますと、アメリカ、カナダが二年分、ドイツ、フランスは一か月分です。つまり諸外国は、年度内に集めた資金は、すべて年金に支出して収支残(黒字)など出さないのです。
 問題はこの積立金が郵便貯金、簡易保険などの資金とあわせて「財政投融資」にまわされ、そこから公表されているだけでも六〇をこえる公団、公庫、諸基金、さらにはODE、関西、中部空港など公共的民間企業にまで投融資されてきたのです。
 先日、ある人と話していたら、ズバリ「そこが高級官僚の天下り先」と言い当てました。まったくそのとおりで、そのうえに鈴木宗男をはじめとした自民党議員などの「たかり」「ゆすり」「ヤミ献金」です。
 年金財政が苦しくても、この積立金に手をつけたくない自民党・公明党などの案は、「保険料を上げる、支給額を下げる」以外ないことになります。
 国会の政府の答弁を聞くとよく分かります。そもそも彼らは国民の生活など視野にないのです。