九月議会が終わった九月二十六日、県営林道菅野盛里線を視察しました。参加したのは私を含めて八人、一期の議員は四人でした。 この前、林道を通ったのは五月の連休に今倉山登山で下山に利用した時ですから、私は四ヶ月ぶりの現場視察です。
「古渡橋より立派だ」
工事用車両しか通らない林道ですがアスファルト舗装はあちこちに穴があいていました。五月に見た時にくらべて木が林道にかぶさり削った山肌も草に覆われ、ちょっと見には荒々しい開発の印象は薄れていました。 しかし、進行中の工事現場は相変わらず切り立った絶壁です。工事はすでに今倉山と二十六夜山をつなぐ稜線をこえ、今年度で全体計画の約半分が終わります。工事現場の手前には二つの橋がかけられています。 初めて見た議員の感想は新鮮でした。 「(私に向かって)この道はなんのためにつくっているんですか」 「すごい道路だ。ずいぶんセメントを使うな」 「林道というからもっと山裾を通っていると思った。これじゃ林業振興には関係ないな」 「(二つの橋を見て)古渡橋より立派だ」 初めは言葉も見つからないといったようすでしたが、「百聞は一見にしかず」を証明するような感想ばかりでした。
林道鹿留線にも問題が
菅野盛里線を見たあとで道坂トンネルの直前から右に入る林道鹿留線を視察しました。 こちらの林道は比較的平板なところを工事中です。「これなら問題ないかな」というのが大方の感想でした。 ところが視察からもどって地域の人の声を聞くと、そうではありませんでした。工事はこれから難所にさしかかるというのです。御正体山の中腹を切り開く工事がふもとの細野地域に影響しないか心配だというのです。 地元の人たちや林業経営には関係ない事業であることは明らかで、こんな事業に大きなお金が費やされていることに怒りを禁じえません。私が「菅野盛里線の総工費は七十億円。このお金を福祉につかったらそうとうなことができる。お金がないんじゃない。使い方がまちがっているんだ」というとほかの議員もうなずいていました。
「赤旗」をこそ読んでください
「赤旗日曜版」の読者の方と話しました。「毎週の『かつら川』と『手紙』を楽しみに読んでいます」というので、「『赤旗』はどうですか」と聞くと「忙しくてなかなか…」といいます。「かつら川」は党員と読者が書き、「手紙」は私が書いています。楽しみといわれるのはうれしいのですが、これはあくまで「赤旗」の付録です。せっかく購読されている「赤旗」を読まないのはもったいないとしかいいようがありません。ぜひ目を通してください。かならず得をした気分になれます。 総選挙が目前というこの時期、「赤旗」には「これが政治の焦点か」と胸に落ちる記事が満載です。今週号でいえば「年金」、先週号では「民由合併の舞台裏」など、「赤旗」読者が他紙読者に先んじて知りうる情報です。