都留市から「イラクに自衛隊を送るな」の声を!



 六週にわたって議会報告をしている間に国会も閉会してしまいました。
 この間に大月市と上野原町の選挙が行われ、ようやく「選挙の年」が終わったという思いがしました。しかし、すでに政局は秋の総選挙にむかって走り始めています。
 この予想される解散・総選挙は三年目を迎える小泉内閣にたいする評価を基本に各党の政治姿勢と政策が問われますが、その判断の基準は幕が下りたばかりの通常国会です。
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戦争しない国はいくつ?

 その最後の場面、イラク特措法の強行採決はどんなに糾弾しても糾弾しすぎることはない自公与党の蛮行です。
 この法律はアメリカとイギリスのイラク軍事占領を応援するもので、日本が戦後初めて現に戦闘が行われている戦場に自衛隊の陸上部隊を送り込む、憲法違反の法律です。
 過日、歌手のきたがわてつさんを迎えた平和コンサートが県民文化ホールで開かれました。そのとき、きたがわさんは「第二次大戦後、戦争に参加していない国がいくつあると思いますか」と問いかけました。残念ながら、私は答えられませんでした。
 答はブータン、スイス、アイスランド、スウェーデン、フィンランド、それに日本、わずか六カ国です。この一事をみても戦争に参加しないことがいかに貴重なことか分かります。その延長線上に憲法のいう「国際社会において、名誉ある地位」があるはずです。
 中南米コスタリカは人口四百万人の小国ですが、一九四九年に常備軍の禁止、八十三年には永世非武装・中立を宣言し、それ以来、周辺国に内戦が起こると難民を受け入れ、大統領は自ら内戦の当事者双方の中にはいり仲裁役を買って出るといいます。これが分かりやすい「名誉ある地位」の姿ではないでしょうか。いったん戦争に参加してしまえば、これを実現することは不可能になります。
 平和のために、これからの課題は実際に自衛隊をイラクに派遣させないことです。

 平和を願う市民必読の書

 戦場イラクからの生々しい報告を内容とする山本美香著「中継されなかったバグダッド」は、読む者を戦争の只中に導き、生活の場が爆弾の落ちてくる所にしかないイラク国民の怒りや悲しみを余すところなく伝えています。そして自らが宿泊していたホテルが米軍に攻撃されジャーナリストが殺されたことなどを示し、アメリカの戦争を告発しています。
 山本美香さんは、再びイラクに行きました。取材中、米兵に殴られたといいます。この上なく危険な仕事に、使命感を持ってあたる彼女の無事を祈らずにはいられません。