ゾルキ−−4
                          フェドと並ぶライカコピ−機

小市民のフェドと悪者のゾルキ−

どうしてもフェドと比較してしまうのだが、ゾルキ−という名前は僕は悪代官というイメ−ジがある。この名前、どうしても正義の味方というイメ−ジはない。ロシアでいえば、昼真っからウォッカを片手に赤ら顔の市長で、賄賂をもらうのを最上の喜びとしているような太った男。そんな感じである。そこにいくとフェドは、小回りのきく小役人と言う感じである。

どちらもライカコピ−であり、同じようなものであるが、ゾルキ−のほうが重厚な感じがするのは単に名前のせいではないかと思う。
評判どおりファインダ−の見えは今ひとつであるが、視度調節機能がついていたりして、変なところで便利にできている。
シャッタ−は1/1000秒まであり、まぁまぁというところか。シンクロの調節機能もシャッタ−ダイヤルの下についているが、ストロボがあたりまえの時代、これは無用の長物である。
デザイン的には前面向かって左上部にシンクロの差込口があって、これがアクセントになってはいるが、日本のカメラにはちょっと思いつかないデザインである。

操作性は悪くはない。とはいってもロシアンカメラにしてはということである。ライカやキヤノンやニコンに比較するには対象外である。
田中長徳氏が「銘機礼賛」という著書の中で、ライカとフェドを比較して、白パンと黒パンというようなことを書いているが、僕はそのままロシアパンとしたほうが当てはまると思う。もっとも黒パンなるものを食べたことは無いのでわからないのであるが。

しかしながらロシアンカメラは、金属製のがっちりした作りである。しかも低価格。カメラ好きはほうってはおけない存在である。クラカメをコレクションするような人は遊びであるがかならず一台は持っているのではないかと思う。

みのかんのゾルキ−
このモデルはボディのみで7000円くらいで手に入れたと思う。ネ−ムが消えているということと、シャッタ−スピ−ドの表示が1/60秒以下がすべて消えているということで、3割安くらいで価格がつけられていたのだろう。
レンズはフェド5cについていたものをつけている。フェドのボディが壊れてしまい、レンズのみがういていたのでちょうどよかった。
このカメラはノ−ネ−ムゾルキ−と友人には自慢している。めったにないカメラだとかいって笑っているが、ネ−ムが刻印ではなくプリントであったということが、いかにもロシアンカメラである。これがライカだったらかなりの稀少品であるが、ゾルキ−では価値が下がるだけである。

             
        ご覧のように1/60秒以下は数字が消えている。使うこともないからいいのだが。

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