ジャンクカメラの研究 5 
キヤノンキャノネットQL17

またまた行きつけのMカメラ店より、500円のジャンクカメラを買ってきた。今回はニュ-キャノネットQL17である。このカメラは2台目である。他にGVがあるので、実際には3台目になる。
キャノネットはもう何台もレストアや改造しているので自身ありと思っていたら、小型になってからのニュ−キャノネットのレストアは初めてである。少し不安を感じながらも、レストアに取り掛かることにする。


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まずはアルカリ電池を入れてみる。思ったとおりまったくメ-タ-は動かず。底カバ-を開いてみると、思ったとおり水銀電池の液漏れによる腐食。
しかもコ−ドは短くて、とても引っ張り出すことも出来ない。
これはどうしてもレンズボ−ドを外さなければと覚悟を決める。
とりあえず貼り皮をはがす事にする。
キャノネットはいつもの事であるが、貼り皮がはがれない。よほど強いボンドを使っているのだろう。マイナスドライバ−で少しずつ剥がすが、これが結構大変である。
次に上カバ−の軍幹部をはずす。この作業は定石どおりのやり方ですんなりと外れてくれた。
注意が必要なのは巻き上げレバ−の最初のリングくらいである。ここを傷つけないようにうまくまわす事くらいであろう。
レンズボ−ドの4本のビスを外すとすぐに外せるかと思ったら大間違い、単なるカバ−であった。

カバ−を外すとさらにその下に4本のビス。これを外す事にするが、正面、右下のビスは、巻き上げの途中でないとビスが外せないので注意が必要である。
さて、4本のビスを外して、レンズボ−ドを引き離そうとしたがまったく動かず。
底の巻き上げ連動レバ−の先端にある円形の留め金をスライドして外し、今度はどうだとやってみるが、まだ外れない。
結局、左写真の赤丸の部分を外さなければ絶対に外れないようになっていた。
しかし今度こそは外れるだろう。
ばかっと見事に外れた。外れてみると納得。コ−ドは接点の接触によって成り立っているわけで、キヤノンはこの頃すでにブロックに分けて製作していたのである。
写真Aの接点とBの接点が接触する事で配線を省略している。
ここまでは苦労したが、こうなるとかえってレストアが楽である。
つまり、左写真の赤丸の部分から電池室までのコ−ドを交換すればいいわけである。
なるほど、これならコ−ドの長さをぴったりに調整できるわけである。
外したコ−ドを試しに皮膜をとってみた。
見事に真っ黒けである。これではメ−タ−が動くはずがない。
ここが原因である。
コ−ドの交換終了。
この段階で、電池を入れてメ−タ−が触れるかどうかをチェックすると、見事にメ−タ−が動いている。
これて元のように組み立てればレストア終了である。
これで組み立て終了。
しかし3台目のニュ−キャノネットが同じモノでは面白くないので、この際貼り皮を別のものに替える事にした。
すべての貼り皮を綺麗に剥がさなければならない。なぜならこの貼り皮を台紙代わりに利用して使うためである。
ということで、貼り皮を張り替えてこれで完成である。
500円のカメラとは思えないくらいに仕上がった。

気分は高級コンパクトカメラである。ライカでもコンタックスでも負けやしないぞ!の気分。
(やせ我慢、、、、、、、、、、汗、)