ジャンクカメラの研究 2 
  リコ−ス−パ−ショット
しばらくはジャンクから遠ざかっていたが、思いつきでまた2台購入した。一台500円。一つはコニカC35フラッシュマチック。これはあまりにも簡単なレストアなので省略。もう一台が今回のリコ−ス−パ−ショットである。ぜんまい巻き上げ、電子シャッタ−である。駄目でもともと、挑戦してみた。


電池室を開けると、見事な水銀電池液漏れである。
ここだけで済めば問題ないが、コ−ドまで腐食しているとかなり面倒になる.
祈る気持ちで電池室の周りのビスを緩める.

修理後の作例写真はただいま撮影中です。

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電池室の裏を見てみる。これはやばい状態である。
コ−ドの交換が必要と覚悟を決める。
コ−ドの皮膜をライタ−であぶりむき出してみると、
なんと天の助けか、コ−ドは綺麗な状態である。
これはいける、直感的にそう感じた。
まずは電池室の改造である。こんなでっかい電池室ではいやでも電池室を改造しなければならない。
LR44を使うにはかなりの工夫がいる。
まず用意したのはジャンクの山から見つけ出した部品である。ストラップを付けるためのの片耳と適度な長さのスプリング、そしてフィルムケ−スから切り出したスペ−サ−用のリング。
片耳とスプリングと電池室の底板をはんだ付けする。
もちろん電池室の深さにLR44の電池を入れた時の事を考えて長さを工夫する。
これで半分はできたようなものである。
これを電池室に入れてみて長さをあわせてみる。スプリングがきくように予定の深さより長めにしてある。
このままではぐらついて困るので、何かを詰めようと思ったが、できたらナイロンテ−プやスポンジ系統の石油製品は使いたくない。そこで考えたのが脱脂綿である。これなら自由自在に詰められるし、経年変化によるベタつきも起こらないだろうと思う。
電池室をボディのコ−ドにはんだ付けして、バッテリ−チェックボタンを押してみる。やった!点灯した。次にシャッタ−を切ってみる。あらかじめダミ−フィルムを入れてぜんまいは巻き上げてある。あれ?シャッタ−が開かない。
世の中そんなに甘くない。結局レンズをはずしてみる事にする。レンズ前面よりばらしてみてびっくりした。
すごい!エレクトロ35も真っ青である。でかい電子部品がびっしりである。
結局シャッタ−が開かないのは粘りによるものであると思い、少しずつベンジンにて洗浄しているうちにゆっくりと開くようになった。これを数回繰り返してシャッタ−は全開した。
ところがここでまた問題である。カメラをふるとカタカタと音がする。なんだろうとしばらく考えた。もしかしたら最初からなかったバッテリ−チェックボタンではないかとカメラを逆さまにして何回かカメラを振ったらぽとりと落ちた。よかった。これ一個の為にレンズボ−ドまでばらさなければならないかと思っていたからである。
このあとはお決まりのファインダ−掃除と、狂っていた距離計を調整した。この距離計の調整ねじは珍しく前面にあった(赤丸の部分)。
上カバ−をはめるときセルフとバッテリ−チェックボタンを落とさないようにはめるには、ボディ側をさかさまにしてはめないとうまくいかないので、ちょっとコツがいる。

とにかくこれで完成した。今度の休日に試し撮りである。
その前に水銀電池との電圧差の露出補整がどれくらいかを確認しておかなければならない。だいたいプラス1くらいだろうと思うのだが。