みのかんの銀塩かめら研究室>フジフィルムカメラモニタ−報告


モニタ−はフィルム2本付き、フィルム現像、およびプリントは郵送にて返却してくれて、アップロ−ドまで無料であるが、モニタ−のカメラは撮影終了後にしっかりと返却しなくてはならない。もちろん着払い伝票が同封されている。ここのところが非常に残念!!!(笑)。
 
 ある日一通のメ−ルが届いた。またアダルトのジャンクメ−ルかなと思い、削除しようとしたら、フジという文字とモニタ−という文字が眼に入った。
 よく読むと、カメラの使用モニタ−のお願いと書いてあるではないか。よしきたと二つ返事で引き受けてしまった。

 4日ほどして左の写真のセットが届いた。レンズは通好みの24mmで明るさは、なんとF1.9である。


 説明書は見なくても全て操作できる簡潔性。裏側は大きなディスプレイにすべて表示されていて非常に見やすい。
さっそく試写してみた。以下はそのモニタ-報告である。

カメラの詳細はこちらからご覧下さい。

 このカメラの特徴はなんといってもレンズである。24mmの単焦点で最短距離が40センチである。この24mmのレンズは僕の知る限りでは
コンパクトカメラの世界では初めてではないだろうか。
カメラの外観と使用感



 カラ−バリエ−ションは3色であるが、これにブラック仕様が加わり4色の中から選択できる。
 コンパクトカメラにこれほどのカラ−バリエ−ションを用意するとは、フジの、このカメラに対する意気込みが感じられる。



 裏には大きな液晶画面で非常に見やすいが、この大きなディスプレイのせいか、見た目はデジカメの液晶に見えてしまう。撮影後に裏の液晶画面で確認してしまったほどである。
このカメラの特徴はなんといってもレンズにつきると思う。コンパクトカメラにしては分不相応な大口径高級レンズがついている。とにかくレンズにお金をかけたカメラである。まさに猫の皮をかぶった虎である。今時、こんな玄人好みのカメラを作ってくれるなんて銀塩写真もまだまだ行けると安心した。

 このカメラを持ってみると予想通り軽い。中身はプラ、外装はアルミ処理であるが裏蓋はやはりプラである。値段が値段なので(実販価格3万円前後)これは仕方ないのかもしれないが、なんとなく高級感にかける。と思ったら、なんとプラック仕様が発売されていることに気がついた。ブラック仕様のほうが僕としては好みである。

 ブラック仕様詳細はこちらから

 使ってみた感じは、可もなく不可もなくといったところ。ファインダ−の見えも悪くなく、使用感としてはごく一般的なレベルである。

 大きさもへたに小さくしたというところはなく、ごくありふれた大きさのレベルである。
 液晶画面の操作性は簡潔明瞭で、年配の方でも十分にわかるのだが、デジカメの操作性を踏襲しているので
見た目でデジカメではと思ってしまうところが残念である。

共通撮影デ−タ フィルムはNatura1600を使用し、すべてノンフラッシュです。
画像をクリックすると大きな画面でご覧いただけます。




夜間の室内光の明かりであるが、もちろんノンストロボである。楽々とシャッタ−が切れる。モモンガなのかムササビなのかよくわからないのだが、剥製を撮影してみた。ISO1600とF1.9の組み合わせは確かにすごいと感じた。



豪雪地帯ではあるが、魚沼コシヒカリの産地である。寒い朝であった。



さすがに24mmである。この画角の広さは間違いなく広角を感じさせてくれる。しかし一般のファミリ−ユ−ザ−には使いにくいかもしれない。このレンズが玄人好みと言いたくなるのは、こんなときである。




雪で覆われた道路である。この道は消雪パイプがないため、除雪機の対応であるが、日中にあまり雪が積もると除雪が間に合わない。



枝に付いた雪でちょうど花が咲いたように見える。24mmなので本当はもっと寄って撮りたかったが、雪があるため寄れない。こんなときズ−ムがほしいと感じたが、それを言ってしまうと単焦点レンズの意味がなくなる。
 目立つのは周辺光量不足であるが、モノクロ引き伸ばしの際に周辺を焼きこんだみたいで、結構好きである(笑)。




コントラストの強い被写体を見つけたので撮影してみた。ご覧のとおりの描写である。

 雪国に住んでいると、一冬の間に太陽が昇る回数は非常に少ない。だからこんな天気のときは心も体もうきうきしてくる。しかし、、撮影に外に飛び出すと、雪、雪、雪、、、。雪国に住んでいないカメラマンはうらやましがるが、ここに住んでいると、雪以外のものばかりに目が行く。



 
中越地震のとき、息子の部屋にあった時計である。最初の揺れの時に机の上から落下して止まってしまった。
 こういう小物を撮影するには、もう少し最短撮影距離がほしい気がする。これでぎりぎりである。これ以上寄ると、フォ−カスランプが点滅してしまうので撮影できない。
 これも夜間の蛍光灯での撮影である。



さて、逆光での撮影ではどれくらいのフレア−が出るのかを何枚か撮影してみた。少し意地悪のようであるが、モニタ−ということなので、こういうのもありかなと試してみると、これがどうして、なかなかのレンズである。太陽ど真ん中にあるにもかかわらず、この程度のフレア−である。



 これも逆光での撮影である。早朝の撮影であるが、雪がきらきらと輝いて、とてもきれいである。
 フレア−はご覧のとおり。この程度のフレア−は問題にならない位である。




 我が家の家族であるシャム猫「チンタ」である。当年とって19歳である。 「また僕がモデルかよ〜、ストロボはまぶしいから嫌いだニャ−」と言われたが、今回はストロボのいらないカメラだからと、なんとか承諾していただいた。




お昼休みに撮影に出かけた。雪の壁の中を伸びる道路。こんな光景は雪国では珍しくもないのだが、今年の冬は十数年ぶりの大雪である。この壁の高さは地元の人でも目を見張ってしまう。

 こんなピ−カンの中での撮影では、ISO1600のフィルムでは絞りきれるのだろうかと心配になったのでTESTしてみた。ご覧のとおりの描写である。




 恒例行事の十二講(山の神様)をノンストロボで撮影してみた。これもかな意地悪な撮影である。





 この状況では人物まで撮影するのはかなりきつい。画面中央に炎を入れてなんとか撮影できるくらいである。せめてもの救いは地面の雪の反射である。




 少し引いて撮影してみた。炎の反射で周囲の人達が写りこんだ。
24mmという画角は少し引いたり寄ったりでがらりと描写がかわるので注意が必要である。当然露出も変わるわけである。




この十二講という行事は賽の神みたいなものであるが、どういうわけか2月の12日に行われる。そしてこのときが積雪量のピ−クなる。この行事が終わると、春が近づいてくる足音が聞こえてくる。

 今回、カメラのモニタ−を引き受けてみて感じたことは、モニタ−というものは意外にむずかしいものだということである。

 とりあえずはこれでモニタ−報告とさせていただきます。